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雲水さん?

近藤です。

山の我が家はまとまった雨の朝です。いつものように山にかかる雨雲の向こうには仙人が住んでいそうな気配です。

先日、博物館の方と打ち合わせがありました。複合施設なので、足を運ぶだけでもいろんなスペースがあって心が上向きになる場所ですが、学芸員さんも職員さんもさまざまな得意分野をお持ちで、お話しすると更に楽しくなるのです。

その博物館の職員で数年前からお世話になっている方がいます。私は彼の事をはじめて会った時から「雲水さん」のようだなと思っています。静かで、ニコニコしてて、とにかく優しい。だけど、厳しいところもあるんだろうな、という感じ。

ある時、地下の駐車場で舞台装置を作っているんだろう一角を見ました。結構大きくて、木材も積んであったのでまだこれから何かできていくんですよ、という様子。彼はいませんでしたが、そのスペースがきちんとしていて「彼がやってるんだろうな」と漠然と感じました。

そのあと、また同じ場所を通るとそこにいたのはやっぱり「雲水さん」のような彼でした。。山の我が家の近所にあるお寺の若いお坊さん達によく似ています。

そこにいないのに、そこにいたのはあの人に違いない、と思わせるのは何故なんでしょうね。

佇まいなのか、空気なのか、分からないのですがただ、あの作成現場を思い出すと、普段彼がいる場所はこんな風だろうな、と思ったんです。

誰もがここにいるのが自然だなという場所があると思います。誰かを思い出す時には実はその場所ごと思い出してるのかもしれません。

つまり私は誰かに場所ごと思い出してもらってるのかもしれないということ。それがいい場所なら嬉しいけど、どうなんでしょうね。

では、また。