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ただやるだけでいい

近藤です。

若葉が光る季節です。風が強い日は山の木の葉が揺れているのがなんとなく見えます。じっと注目していると目が慣れて色がパタパタと変わるのが分かるんです。

私が住んでいる愛媛では現在、コロナウイルス感染警戒レベル最大の感染対策期に入っています。これから約二週間、公共施設は使用制限があったり、閉館になったり、イベントも中止や延期になることが決まっています。

我が家が関わっているジュニアオーケストラは5月にコンサートを開く予定です。しかし、この状況が続けば中止、もしくは延期になるかもしれません。どこでもそうですが出来るか出来ないかわからない、という状況で「出来る」ことを前提に準備を行わなくてはいけないのは少し、辛いですね。ずっとこういう状況に慣れてきてはいたけれど、この5月のコンサートは私たちにとって大事なもの。昨年は規模を小さくして行ったので、今年こそはという気持ちもありました。

昨年はコロナで大変だったこともたくさんありました。しかし、コロナ禍だったことで新しい試みができたり、タイミングよくお客様の前で演奏する機会もありました。タイトルの写真のようにハワイの新聞で報道していただいたりもしてそれなりに上手くいっていたので、「コロナ禍でもなんとかなるもんだわ」と楽天的に考えていました。

ところがあと少しでコンサートというこの時期、これまで比較的感染者が少なかった愛媛でしたが感染対策期に入りました。

「もうできないかもしれないな」という気持ちがよぎり、遠方の仲間たちや先生方に会えないのかな、ピアニストや指揮者の方に会ってみたかったな、せっかく作ったチラシ、どうなるのかな、こんな時に練習していいのかな、など色々なモヤモヤが浮かんでは消え、浮かんでは消え、たくさんの「もしも」が押し寄せました。

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しかし、「もしも」の影響を受けず続けているのは家族が集まっての演奏予定の曲の練習です。子どもたちはバイオリンを、夫はチェロ、私はビオラを。これに関しては「コンサートができないかも」と誰も言いません。誰かが楽器を出せばなんとなく集まって弾き始めるのも変わらず。

単純に音楽をやる。それだけのこと。

モヤモヤしていても家族で練習している時はただ音楽のことだけに向かい合う。本当にそれだけのこと。

やることが分かってるんだから、やるだけでいい。と今日練習しながら思いました。

まだしばらくは先行きが見えませんが、オーケストラの子どもたちとそれをサポートする大人たち、そして聞きにきてくださるお客様と共に音を奏でる楽しさや美しいものを感じる喜びなどを共有することができたらいいなあと思っています。

いいコンサートにするためにやることは分かってる。だからやろう。

ただそれだけ、なのです。

では、また。