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『代表以外』あるJリーガーの14年 #8 第3章 Stay Gold :その1
そこは、かつての『聖地』だった――。
JR大宮駅から徒歩15分ほどの距離にある大宮サッカー場。
高校時代、インターハイや選手権の県大会決勝という重要な試合を戦ったフィールド。
新潟への移籍が決まって以降、その地をホームとする大宮アルディージャといつ対戦するのかは、ずっと気になっていた。
両親と姉、小・中・高・大学それぞれの時代のチームメイト、レッズ在籍時のサポーター。
そういった、
『代表以外』あるJリーガーの14年 #7 第2章 雪降る街へ:その3
レッズ在籍当時と変わらず、新潟に来てからも宮沢は『練習の虫』だった。
いや、むしろ浦和時代よりも練習の量を増やしたいとすら思っていた。
特にFKについては――。
レッズでは、練習後にベテランの広瀬治と共にFKを蹴った日もある。FKのコツを彼から教えてもらいもした。
広瀬はチーム最良のプレースキッカーだった。
ただしその評価は、【ある選手がレッズの一員となるまで】との注釈を加えるべき
『代表以外』番外編 #6.5:宮沢克行氏 誕生日 記念コラム
2024年9月15日―-。
今日は何の日―――?
宮沢克行氏、48回目の誕生日です!
宮沢君、おめでとう!
(※ 普段は「宮沢君」と呼ばせてもらっているので、今回はそのノリで行かせていただきます)
これがお祝いになるか甚だ怪しくはありますが誕生日記念ということで、『代表以外』で書くにはそぐわない彼との思い出の一部を、番外編として少し記してみたいと思います。
【 第1章『契約満了』そ
『代表以外』あるJリーガーの14年 #6 第2章 雪降る街へ :その2
浦和から新潟への引っ越し、荷物は多くはなかった。
明治大学在学中はサッカー部の寮で暮らし、卒業後はレッズの練習場近くにある選手寮へと入った。プロ3年目からはひとり暮しをはじめたが、インテリアにこだわりを持っているわけでもなかった。
最も大きな荷物はソファベッド。レッズの選手寮で暮らしていたときに買ったものだった―― 寮生活時代、練習の前後には『ミスター・レッズ』福田正博がよく宮沢の部屋に遊び
『代表以外』あるJリーガーの14年 #5 第2章 雪降る街へ:その1
アルビレックスのセレクションから20日を経た12月26日、宮沢は再び新潟を訪れた。
新潟駅に降り立ってから向かったのは車で15分ほどの距離、信濃川にぶつかる手前にあるアルビレックス新潟のクラブ事務所。
2000年にできたプレハブ2階建ての建物だった。
青味がかったグレーの外観は、一見してプロサッカークラブのオフィスだとわかるようなものではない。
クラブハウス1階の一室に通された宮沢は
『代表以外』番外編 #4.5:資料蔵出し
「蔵出し」などと題するのはかなり大袈裟で恐縮ではありますが、他に伝わりやすい表現がなかったので、どうかご容赦ください。
「第1章『契約満了』」にて登場する「鳥屋野公園球技場」。
2001年12月に宮沢さんがアルビレックス新潟のセレクションを受けた場所です。
写真をアップロードしてみました。
私が現地を訪れたのはセレクション実施から数年後、季節も夏だった気がします。
ですので、空気感など
『代表以外』あるJリーガーの14年 #4 第1章 契約満了:その3
アルビレックス新潟のセレクション2日目は翌12月6日10時から、前日と同じ会場で開催された。
前日とは異なるチーム編成での30分ハーフ・ゲーム。
宮沢も同行の3人も第1試合に出場。3人のうちふたりは味方、ひとりは敵だった。
11時半前には彼らのゲームは終了。
自分が出る試合が終わってしまえば帰っても構わない、と説明を受けていた。
だが、すぐに帰る気にはなれなかった。
《もし怪我人
『代表以外』あるJリーガーの14年 #3 第1章 契約満了:その2
2001年12月5日、新潟。
宮沢がこの地を訪れるのは、2度目だった。
一度目は1年半前、浦和のJ2時代のアウェイゲーム。
その試合、宮沢は後半開始から出場。だが、チームは前半のうちに4度もゴールネットを揺らされており、最終的にはアルビレックスに1-6の大敗を喫している。
この日、宮沢たちが向かったのは、あのとき完膚なきまでに敗れさった場所・新潟市陸上競技場ではなかった。
セレク
『代表以外』あるJリーガーの14年 #2 第1章 契約満了:その1
2001年12月5日、埼玉県さいたま市にあるJR大宮駅。
そこで、浦和レッズに所属する宮沢克行はこれから道行きを同じくする面々と合流した。
川崎フロンターレの盛田剛平、小島徹、浦田尚希の3人だ。
盛田と小島は浦和レッズの元チームメイト。浦田は高校時代の、2学年上の先輩だった。
4人の行き先は新潟。
現地での目的については、誰も積極的に話そうとはしない。
上越新幹線の車内では、他愛
『代表以外』あるJリーガーの14年 #1 序章
福田正博は、この男を次のように評している。
「ひと言で言っちゃうと、『いいヤツ』ってやつだよね。
誰に聞いても、彼のことを悪く言ったりはしない、そういう性格のヤツだと思う。人間としてキチンとしてるし、気遣いもできる。一緒にいて気分を害するような人はいない、そういう人間なんじゃないかな」
だが、そのキャラクターは、サッカー選手としての成功をなにひとつ約束してくれるものではない。
むしろ、と
『代表以外』あるJリーガーの14年 はじめに
・本マガジンは 浦和レッズ 、アルビレックス新潟 、モンテディオ山形 でプレーされた 宮沢克行氏を書いたノンフィクションです。
・『代表以外』という表題で上巻のみ電子書籍化されたのですが、その後いろいろアリ……完結しておりません。
・上巻の焼直し、プラスそのつづきを、このマガジンで不定期掲載する予定です。
・本文中に登場する人物の役職名、自治体や施設の名称およびその描写、規約条項、用語の適用
執筆活動の再開にあたって
こんにちは、小齋です。
2024年6月28日、LINE『浦和レッズニュース』様にてライターとしての活動を再開させていただきました。
さかのぼること10数年前、病を発症して第一線から遠ざかっていたのですが、なんとか活動が再開できるまでになりました。
その他にも紆余曲折あったのですが、兎にも角にも、ふたたび筆を執ることとなった次第です。
こんな私を、懐かしく、また、温かく迎え入れてくださった浦和レッ
2007ACL往復書簡特別編・小齋→清尾「ACLだからこそ」
清尾さん、お疲れさまです
PCトラブルはバックアップがあったとしても予想以上に原状回復まで日数かかりますからね。お気になさらず。
MDP連載時代の私の締め切り破り回数にくらべたら、今回の件はどうということはないですよ。
さて、本題です。
清尾さんの往信を拝読し、知らないこと・忘れていたことがたくさんあるんだなというのが最初の感想でした。
まずは北澤さんの件。
清尾さんが書かれていた
『決勝の