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ガラスに閉じ込めた越前海岸の景色を届けたい。海辺のアトリエ、WATARIGLASS studio

透き通ったガラスを覗くとき、いつか夢でみたような、一瞬を美しく切り取った世界に引き込まれます。同じように作ってもすべて違う、そんな個性を持った作品たちに出逢えるアトリエから、朝の爽やかなエネルギーを感じるたまごプレートが届きました。フレッシュ、ボイル、お好みの焼き加減をご用意しています。

たまごプレート  フレッシュ
https://korpokkur.shop/items/5f2cccaa791d0249513c632f
たまごプレート ボイル
https://korpokkur.shop/items/5f2ccc53d7e1d805f72926c6

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初めてWATARIGLASS studio さんを訪れたのは、2014年8月の終わり。

海辺を見下ろす高台に建つアトリエに向かうまで、窓越しに延々と続く日本海を見ながらのドライブです。日本海の激しく岩にぶつかる自然のエネルギーに満ちた景色は、私が知っている湘南の海とはまったく別の表情を見せてくれました。

その土地によって暮らす人々の性格が変わるとは聞きますが、海の様子からもその意味を理解できるような気がしました。

刻々と変わる海を感じることができるこの場所で、燃えるような夕日もときも、激しく弾ける水しぶきも日も、いつもと同じように作品と向かいあうガラス作家・長谷川渡さん、陽子さん。

その心に浮かぶのはどんな景色なのでしょうか。

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・・・はじまりの景色は心の中に・・・

さてどんな作品をつくろうか?作品のテーマが決まったら、頭の中にある面白ポイントを書き出す作業から製作がスタート。

デザイン事務所GOOD MORNINGとのコラボ企画『朝のガラス展』にむけて取り組んだテーマは『朝』。

おはよう!と元気がでるような風景。
けだるい朝のゆるゆるな風景。
一日のはじまりにエネルギーをもらう景色。

まずは、THEモーニング!な目玉焼き。
さてさて、その面白ポイントはどこにあるかな??

・うみたての新鮮な生卵の盛り上がりの良さにテンション上がる↑
・いつも白い点、胚が入っているよね
・フライパンに落とした時に、中央に黄身がこないよな~

と、ふだんから観察してストックしていた記憶から、ガラスに転化した出来上がりをイメージします。

その中でも一番大事にしたのは、卵を割った時の「わあ!」といった驚き。ガラスを見て言うことでは無いかもしれないけれど「美味しそう!」と感じるかどうかが大事です。

ガラスを作る過程でイレギュラーから生まれる新しい形、って意外となくて、狙った形や色にならなければ失敗。そういう意味での偶然の産物には巡り合わないので、陶芸とは違う感覚かな、と感じています。ガラスの厚みや重心のバランスが良くないと、仕上がりもやっぱり駄作になってしまいます。

イメージを形にするため、作るたびに少しずつニュアンスが変わって、作品にLIVE感が出ているのがガラス工芸の良さですね。

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・・・REAL or   LIVE・・・
ガラスの色は、鉱物や金属を化学反応させることで作りだされています。約1000度以上にもなる炉の温度管理や溶かすタイミング、加える空気の量、冷やすタイミングを駆使しながら化学反応をどの程度起こすか、で決まります。

深い海の底のようなコバルトブルーには銅、悠々と流れる川のような緑には鉄、ボルドーワインのように深みのある赤には金、といったように、光に透ける度合いも違う鉱物を巧みに操つる長谷川さん。

ガラス製作は、始まったら待ったなし!と、迷いのない手順で、さっきまで塊だったものが広がったり伸びたり遠心力で広がったり・・・まるで、生き物のように形を変えていきます。

そこにあるのはまさに、LIVE感。

今回の、たまごプレートのような作品を作るときには、本物に近づきすぎないようにしている、のだそう。

ただ似せる、真似をするだけでは作品の面白みやチャームポイントが薄くなってしまうので、どこにREALとLIVEの比重を持ってくるか、親しみのある作品として誰かの暮らしに参加できるかを考えています、と教えてくださいました。

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もう、「たまごっぽいプレート」に商品名を変えようか!?

このたまごプレートの写真を見ていると、無性に卵かけご飯が食べたくなってきます。美味しそうなプレート(フレッシュ)の黄身感ね。

たまらず、お腹がぐううう。。

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大自然と隣り合わせの場所で、心の内にある記憶や感情を形にしていくという工芸の世界。

とてもとても魅力的です。自分の手で作りだした作品たちにとって、この先、何処かでどなたかの傍で新しいストーリーが始まるのかって想像すると、ほんとに素敵です!

照れくさそうに、でもすごくきちんと話してくださる長谷川渡さん、溢れて出るように、でも言葉を探しながらお話される陽子さん、お二人のはにかみ笑顔にこちらもつられて笑っちゃう。
終始、そんな空気感ただよう取材でした。

越前の自然、海の幸、取り繕うことなくお話しできる人たち。
都市部と比べること自体があんまり意味のないことですが、何もないようで全部あるんじゃない?と思わせてくれる、そんな越前海岸のアトリエ、WATARIGLASS studioさんへの旅でした。

(Korpokkur店主/きよ)

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