ソシャゲ運用を考える【エンゲージメントピラミッド】

こんにちは。コロ山です。

今回は、「ユーザがゲームをインストールし、コアユーザ化するまで」の推移を「エンゲージメントピラミッド」として可視化してみました。

※ネットで調べると似たような図がいくつか出てきますが、本記事は筆者が経験上「ソシャゲだとこんな感じかな」と落書きしたぐらいのものなので、それぐらいの温度感で読んでいただければ幸いです。
ちなみに「エンゲージメント」とは、「愛着心」の意味になります。

エンゲージメントピラミッド

以下、各要素について説明します。

①認知

「ゲームを知っている」状態です。
どんな商品にもいえることですが、「認知」していないものを利用することはできません。まずは存在を知ってもらうことから始まります。ゲームの場合は広告や口コミが多いでしょう。
何かしらのルートで目に入り、「認知」して初めて利用する候補になり得ます。

②好意

「ゲームをインストールして遊んだ」状態で、
認知したゲームの何かしらの要素に「好意」を持ったユーザです。

この時点ではゲームの詳細は分かっていないはずなので、見た目など表面上の要素がメインになります。
【必要な条件】
・世界観が好き
・キャラクターがカッコイイ/カワイイ
・ゲームシステムが面白そう
・知っているIP
・好きな声優が参加している etc

「認知」の時点で好意を持ってくれるかどうかが不確定な「世界観」や「(新たな)ゲームシステム」よりも、確実にファンが存在している「既存IP」や「声優」を推したほうが確度が高いため、広告もこの辺をメインにしたものが多くなっています。
※当然、同じような広告ばかりになると優位性が損なわれ、「好意」を得られる可能性も低くなるんですけどね…

③快適

「ゲームを快適に感じている」状態で
「ある程度の期間継続して利用している」ユーザです。
前の段階でゲームに対する「好意」は得られているはずなので、
これを継続できるかどうかは「継続を阻害する要因がないか」という減点方式になってきます。

【必要な条件】
・ストレスのないUIか
・ロードが長いなど、動作速度に問題はないか
・長く続けられるゲームサイクルになっているか
・不具合が多発していないか etc

この段階では、特に機能面の影響が強くなります。

④追及

「ゲームをもっと追及したいと感じている状態で、継続するだけではなく「努力をしてでも得たい目標・目的」を持ったユーザです。

【必要な条件】
・成長(もっともっと強くしたい)
・先に進めてストーリーの続きを見たい etc

この段階では、労力に対して相応のリターンが、ゲーム内報酬として得られるかが重要になります。

⑤熱狂

「ゲームをとことんやりつくすまでプレイしている」状態で、与えられた全てのステージ・課題をクリアし、ランキングでは常にトップ層に入るユーザです。

【必要な条件】
・名誉(誰よりも強くなって讃えられたい)
・キャラ愛(好きなキャラクターにひたすら愛を注ぎたい)
etc

この段階では、ゲーム内報酬を超えて「自分が納得するまでやる」という状態と言えます。

これを踏まえて

新しい機能を追加するとき、既存の機能を改修するとき、それがどの層に作用するかは意識しておいたほうが良いでしょう。
ソシャゲ運用を考える【その改善、効果ある?】とも関連しますが、コンテンツが何かしらの課題に直面していて改善をしなければならない場合、課題と改善策の層が一致していないと満足な効果が得られません。

極端な例ですが
・課金率が低い(熱狂)の対策として広告(認知)を強化する
・インストール率が低い(好意)の対策としてランキング報酬(名誉)を強化する
は完全な的外れになります。

物理的なピラミッドと同じで、下層が崩れると上層も崩れます。
「熱狂」まで到達したユーザがいたとしても
・キャラクター性を完全に無視した行動をさせる (好意の崩壊)
・不具合を頻発させる (快適の崩壊)
のような事態があれば、下層への移動も十分あり得ます。
各層に偏りすぎず、バランスよく改善をしていく必要があります

では、今回はここまでとなります。
お読みいただきまして、ありがとうございました!

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