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トワルチェックは必要か!?

トワルチェックは

パターン制作途中で仮の生地(シーチング)で

実際にパターン通りに裁断して

一部縫製したり、ピンでとめてみて

パターン通りのアイテムの形(トワル)にしてみて

実際に人が着用したり、ボディー(マネキン)に着せて

アイテムとしての、または製品としての

バランスやシルエット、各パーツの形状やデザインの形

各寸法や長さなどを確認するパターンを完全に完成させる前の

確認作業及び工程の一つで、パターンにおける商品開発の

1つの工程です。

トワルチェックの目的

アイテムのデザインなのでイメージだったり、概念だったり

曖昧だったりするケースも多いので

実際のその指示がデザイナーにとって第三者である

設計図ともいうべきパターンを制作するパターンナーに

適切に伝わっているかどうか

デザイナーのイメージが具現化できているかどうか

それをパターンを完成させる前に

実際に仮のパターンで仮に生地で形にしてみて

確認してみるといった目的です。


トワルの一例
左手とピンタックは簡略化でトワルのコストダウン


トワルチェックも商品開発

初めに完成したパターンで

トワルチェック無しでサンプルを生産して

サンプルのみ確認する場合などもあります。

ただしファッションアイテムも

商品開発である事には変わりありません。

商品開発として各工程にて

各工程で製品としてのデザインや寸法などの

検討や再構築を繰り返して

商品精度を高めていく必要があるかと思います

車で言えば車体のデザインの検証や

テストランを繰り返すようなもの

それをほぼ完成形に近い、形で検証や確認を行うのか、

それとも初期の工程にてそれらを可能な限り詰めてしまうのか・・

考え方次第・・というのが結論かもしれません。


コスト面では・・・

当然コストの面でも、サンプルをいくつも製作して確認するよりも

トワルで調整や修正を行ってしまって、サンプルでは微調整位で

再度サンプルを生産は最小限に抑える方がコストは押さえられます

ただし仮の生地でシーチングにしても実物でないと

確認が分からないという事であれば、トワルチェックは時間もコストも

どうせサンプル作るならトワルを制作するコストも時間も無駄!

という事になります。

また定番的な製品なので、もしくは旧品のアレンジなので

トワルチェックを必要としない場合もあります。

それぞれブランドが展開するアイテムのコンセプトや

デザイナーや経営者の考え方次第です。

その為弊社ではトワルチェック自体はオプションとしています。

弊社のトワルチェックの特徴

依頼者様のデザインの状況やアイテムの特性や

ご予算などを考慮してトワルチェックが有効か

意味が無いか検討してアドバイスするようにしています。

ただし弊社に依頼される多くの方が

両身のトワルでのトワルチェックをご希望されています。

半身と両身!?

トワルチェックは・・

半身と言って右半身でピンで留めて

形にしてボディーに着せて確認する半身トワル

両身は簡略化はされているものの左右を制作して

普通の縫製などで人が着用できるようにしたトワル

特に弊社のご注文内容はドレスや衣装やワンピースなど

コレクションアイテムなど複雑なデザインや個性的なデザイン、

アシンメトリーなどの製品も多い為

アシンメトリー(左右非対称)のシャツ


両身トワルでのトワルチェックをご希望されるブランドが

多い傾向にあります。


デザイナーにとってのトワルチェックの意味

基本的にはトワルチェックはオプションですが

デザイナーさんご自身も初期のデザイン指示の段階で

イメージがあまり固まってなかったり、

曖昧だったり、伝わるかどうか不安だったり

などベテランのデザイナーでも普通にあります。

いくらデザイン画を描いても2次元で平面

せめて3次元にしてみないとイメージが固まらないと言う

プロのデザイナーも多数いらっしゃいます。

またトワルチェックで新しいデザインイメージを思いついた!

という事もあります。再トワルチェックですが・・・

その為サンプルを作ってしまう前に

パターンの段階でトワルチェックで確認した方が

安心だし、簡単!もしくは新しいアイデアが浮かぶ!

なんてこともあり、それらを通してファッションブランドとして

商品精度の高める事につなげるという事かなと思います。

トワルチェックでの調整や修正についての範囲

上記の理由からお互い円滑な商品開発やイメージを的確に

掴む上でも、お取引当初はトワルチェックを行う事を

推奨しております。

もちろんトワルチェックで着丈を調節したり

衿ぐりの形状を変えたり、袖丈変えたりなどの

調整は十分に可能です。また追加料金もありません。

ただし再度トワルを制作する必要がある位の

明らかなデザイン変更や

デザインやアイテムが変わってしまうくらいの

大幅な寸法や分量の変更などは

パタンナー側で確認してパターンを仕上げるのに

再度トワルを制作して確認する必要もあるので、

追加料金とさせて頂く場合がありますのご了承ください。

その条件でない場合は、特にトワルチェックの料金から

さらに追加料金をいただく事は原則ありません。

まとめ

トワルチェックはその分の制作料金と

時間を必要とする確認工程ですが、

それなりに意味があり、長年ファッション衣料の

商品開発として行ってきました。

最終的にはブランドのデザイナーや経営者の方の

考え方次第であり、上記に記載の通りで

コスト面、商品開発面、実際に生産されるアイテムの特性

納期面などを総合的に踏まえ、トワルチェックを挟むかどうか

御検討されてはいかがでしょうか。

弊社はいつでもご相談をお受けし、

トワルチェックもサンプルチェックも行える体制であります。

是非ご検討ください。


株式会社コロン