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きれいな縫製?良い縫製?って何?

アパレル生産業者のウェブサイトにはよく

良質な縫製とか技術力が高い縫製などの

文言が並んでいるが、良質な縫製などとは一体何だろうか?

弊社も例外ではなく、高品質や技術の高さはどの生産業者でも
キーワードであることには変わりないと思います。

ではアパレル生産において良質な縫製とか技術力が高い縫製とは何だろうか??

その答えは生産業者によって異なるでしょう

弊社ではデザイナー様やメーカー様がイメージする商品を忠実に美しく生産する事

だと考えております。そんなの当たり前だろと言われそうですが、

重要なのはどのようにすればイメージする商品を忠実に美しく生産する事が出来るのかが大切だと思います。

技術力が高いパタンナーを使い、技術力が高い縫製工場で縫製しさえすれば、
はたしてイメージする商品を忠実に美しく生産する事が出来るのでしょうか?

もちろんそうでないパタンナーや縫製業者がやるよりは
精度は高いでしょう

ただしアパレル商品も商品を生産する限り「商品開発」なのです。

デザイナーやメーカー様とパタンナー、縫製工場が連携して、いかにイメージする商品を忠実に美しく生産する事が出来るのか
という事とそのやり方を開発していかなければ可能とはならないと考えます。

その商品に合うやり方は千差万別です。一概に高い技術と言ってもパタンナーも縫製工場も千差万別。

デザイナーの絵型も単なる目安でしかないのです。
そのイメージをいかに汲み取るかも大切ですが、その為に多くのコンセンサスが必要となります。
また100%汲み取ることも不可能と言えます。最終的な正解はデザインナーの頭の中にしかありません。

いくらプロと言えども技術力が高くても、パタンナーが正解と思っていても、デザイナーのイメージと異なったりするのは
その為です。

パタンナーが指定した生地と仕様で実際に工場で縫製してみると技術力が高いとされる縫製工場でも
美しく縫製できなかったり、イメージと違っていたりという事も多々あります。

だから技術力が高いとされるパタンナーや縫製工場ほど、日々勉強したり技術開発を怠りません。

だから試作品(サンプル)を制作して、常に確認し必要な場合は修正する事が大切なのです。

いくら技術力が高いパタンナーでも縫製工場でも実際に縫製してみないと分からない事も多々あります。
生地特性も千差万別で次々に新しい生地が開発され、それに加工も加わることもあるので、
経験則や生地検査が全てではないのです。

またデザイナーとパタンナーとの相性もあったり、
生地とデザインとの相性もあったり、それに対する生産工場の技術範囲や使える機材も千差万別です。

全てが連携しないとイメージ通りのきれいな商品は完成できません。

さらにこれにコスト管理なども加われば、

イメージ通りのきれいな商品だけどコストが高すぎる

とか

イメージ通りのきれいな商品だけど2着目は同じ商品にはなりません。

とか

だから生地とかパターンとか仕様を変えたらイメージ通りにならないからどうしよう??

とか様々な調整が必要です。

だからこそパタンナーの高い技術と縫製工場の高い技術だけでは、「良い商品」は完成できない。

したがって良質な縫製とも言えないと考えます

つまり
デザイナーとパタンナーと縫製業者または生産業者が連携して商品開発を行い、
デザイナーやがブランドがイメージする商品を忠実に美しく生産することが
真の技術力やいわゆる「良質な縫製」も生み出すのではないでしょうか

その為には上記の通り様々な場面で多くのコミュニケーションを必要とします。

その環境づくりとお客様の商品開発のサポートがいかにできるかが、
弊社の役目と思っています。

生産工程の中の様々なリスクはプロとして可能な限り予測し、お客様の確認を取っています。
上記の通りデザインや品質に関わる部分は弊社で勝手に判断しません。

なぜなら商品の最終的なイメージはデザインナー様の頭の中にしか無いからです。

平面的でシンプルなデザインであれば、イメージも伝わりやすく
縫製も難しくない生地であれば、1回のサンプルでうまくいくと思いますが、
付加価値をつけなければならない小ロットの商品は作りこんだ商品が多いので特に上記の考え方が重要だと思っています。

その為のサポートや知識が無い方でもアドバイスする環境も必要だと考え
対応させて頂きます。

もちろん上記の内容が全ての方に合うとは全く思っていません。

あくまで弊社の考え方であり、お客様の考え方やビジネスの内容も千差万別なので
それに合わせた生産業者様をお選びいただくことが大切だと思います。

真の良質な縫製とか技術力が高い縫製を具現化できる業者様との出会いを期待しています。


株式会社コロン