ひとくち日記:本を食む
最近の悪い癖の一つとして、本を買ってちょっと読んで溜め込んで…というのをついついやってしまう癖がついてしまっている。
本当は寝る前だとか朝だとか移動中だとかなんやかんや決まりを設ければ読めるんだろうけど、頭が疲れているからか活字を落ち着いて読む時間を作る気にならないまま一口かじっては本棚に戻して、また別の本を買って一口かじって本棚に…というのを繰り返す。(たまに一日気合と勢いで一冊読み切ることもある。)
にも拘らず今日もたまたま寄ったコンビニで気になる本を見つけて買ってしまった。「また詰むじゃんこれは。」と思いながらも、気づいたらお会計をしていた。もはや無意識。
これは感覚的な話なんだが、たまにパって目に入ったものに対して直感的に「これだ。」とピンときて買いたくなるものがある。今回はそれだった。
ちらっと裏を見て、短編の物語が何個か詰まった本と書いてあってほっとしたのもある。短編集なら変なところで止まっちゃったりちょっと期間が空いてしまっても「これ何の話だっけかなあ…」と頭を搔かずに済みそうだった。
最近はエッセイとか対談本とかを読むことが多かったので、久しぶりにフィクションを描くものを手に取ったように思う。
さっきから気になって作業の合間合間に読んでるけど、やっぱりアタリだった。フィクションの中に作られた日常の一端の数々に少し悔しくて泣きそうになったり、笑ったり、温かすぎて震えたりしている。
買ってよかった、と思った。まだたった数話を読んだだけだが、一つ一つの作品に胸が詰まる。し、劇中に実在する詩人の名前が出てきたことで興味分野が広がって楽しかった。
話を読んでいく中でなんだかんだ忙しない日々で忘れていたけど、たった一つの言葉や一説から「これはどういう意味なんだろう」とか「これは誰の言葉なのだろう」と新しい知識や興味の芽が生えてくることが私の幸せである事を再び思い出した。
知らない事を知れる事が幸福で、今まで知らなかったことが至福の時間を作ってくれる。自分の世界や考え方が広がるとき、私の幸福はそこにある。
そういう幸福が日々に隠れていることを知っているから毎日「踏ん張って生きてこう。」と思う。心が幾度となく暗い波に飲まれても、そのことを覚えているから生き延びたいと思うのだ。
たまたま目についた一冊の本から改めて「自分の幸福に思う時間はなにか」というのを思い出せたので、もうひと頑張りしていこうと思う。
本日はそんな感じで。
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