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渋谷凪咲ちゃんとのお話会と「ナナメの夕暮れ」

めちゃくちゃ反省していることがある。

「人の好きなものを見下す」って、やったことがあるだろうか。みんな思春期にはそういう時期があるかもしれない。「あんな物ではしゃぐなんて」って。私はそれを二十代半ばくらいまでやっていた。うそ、ちょっと良いふりした。3年前くらいまでやってた。

人が楽しんでるのを「ウェイ系」とか「パリピ」とか「低俗」「浅い」とか言っておけば、なんか何もしなくても自分が賢く偉くなったように感じられる。バーベキューして楽しそうな様子をFacebookにあげる人たちのことも、流行りのアニメ映画のことも、「若者に大人気」のバンドも、斜に構えて見ていた。

可愛い子や可愛い衣装が好きで、AKB48やNMB48が好きでたくさんYouTubeやSNSを見てたのに、なかなか現場に行けなかった。長い間オタ垢も作ってなかったし、CDも買ってなかった。

「アイドルにハマるなんて」って思ってたからだ。
アイドルにハマって、たくさんお金を使うなんて、低俗だ。なんの教養にもならないし、享楽的だし、アイドルと握手したいがために何枚もCDを買うなんて愚かだと思っていた。

いやいや、愚かなのは私だった。

「え???こんな風に人を見下して生きてても、楽しくなくない????」やっとそう気づいたのは、つい数年前のことだ。
何やってんの????と今なら思う。NMB48の渡辺美優紀ちゃんが大好きで、卒業発表を知って大泣きするくらいだったのに、卒業コンサートにも行かないで、ちっぽけな間違ったプライドを守って、まじで何やってんの……?????

若林正恭著『ナナメの夕暮れ』ともぐもぐさん

そんな時に、「たりないふたり」っていうテレビ番組を見て好きになったオードリー若林さんのエッセイ、『ナナメの夕暮れ』を読んだ。

私が薄々感じてたことが、ドーンと言葉になって書かれていた。

 昔から言っているのだが、他人の目を気にする人は〝おとなしくて奥手な人〟などでは絶対にない。 
 心の中で他人をバカにしまくっている、正真正銘のクソ野郎なのである。
 その筆頭が、何を隠そう私である。
(『ナナメの夕暮れ』、若林正恭、文藝春秋、2018年)
 価値下げによる自己肯定は楽だから癖になる。  ハロウィンの仮装、バーベキュー、海外旅行など、それらをSNSでコソコソと価値下げ攻撃をしていれば、反撃を食らうこともないし自分がそういうムーヴメントに流されない高尚な人間のような気分も味わえる。(中略)それが生き着く先は「あれ? 生きてて全然楽しくない」である。   他人への否定的な目線は、時間差で必ず自分に返ってきて、人生の楽しみを奪う。
 腐れ価値下げ野郎が、まず最初にやるべきことは〝ペンとノート〟を買うことだ。
 そして、そのノートの表紙に太めのマジックで〝肯定ノート〟と書くのである。
 恥ずかしがらずに、堂々と書くのだ。
 30を過ぎたいい大人のぼくだって、実際にそれをやったのだ。

そうだよね、そうだよな。同じようなことを感じていた人がいるんだ。大人になってから、それに向き合って、考え方や感じ方を変えてきた人がいるんだ、と、とても影響を受けたし、勇気をもらった。

それから、もぐもぐさん(@mgmgnet)
美優紀ちゃん卒業のころにさやみるきー関連ツイートで見つけたもぐもぐさん。

一方的にフォローして見ていただけだけど、もぐもぐさんが、いろんなエンタメに対して全力で楽しんでいて、その魅力を豊富な語彙と熱量で伝えているのにも影響を受けた。
もぐもぐさんのツイートを見てシンゴジラを見に行ったらめっちゃ面白かったり。

そうだよな。エンタメは真っ向から向き合った方が絶対に楽しいんだよな。っていうか、誰かが楽しんでいるものを斜めに見て楽しめないなんてそれは損じゃん!!!一生損するじゃん!!!
そんなこんなで、自分の偏見と愚かさを反省した私は、観念してTwitterにNMBのオタ垢を作ったのでした。(渡辺美優紀ちゃんの卒コンDVDも買いました。)

渋谷凪咲ちゃんとのオンラインお話会

遠方でなかなか現場には行けなかったけれど、オタ垢を作ってみたら、気の合うオタクたちに出会えたり、TLでライブや公演実況して盛り上がれたり、歌番組出演にみんなで大喜びできたりしてめちゃくちゃ楽しいのでした。
何で今までやってなかったんよ……。
あと、大人になってから自分の人間性や生き方を素直な気持ちで振り返ることってそうそう無いんだけど、アイドルはモバメやインタビューでそういうことを衒いなく語ってくれるので、我が身を振り返って影響を受けることがかなりある。
なんの教養にもならないし享楽的とか言ったの誰だよ(わたしです)、ほんと反省して。
推しメンの渋谷凪咲ちゃんからも、人への接し方だったり、仕事への向き合い方だったり、真っ直ぐな心の保ち方だったり、色んなことを学ばせてもらっている。

そんなこんなでオタクを楽しんでるうちに出産して双子が生まれたりしたんだけど、その双子が渋谷凪咲ちゃんの推しうちわに大変お世話になったこともあって(過去記事参照)、渋谷凪咲ちゃんとのオンラインお話会に申し込んでみることにしました。

初めて参加したのは一年前。双子は一歳になるちょっと前。事前にオタクたちからアドバイスもらって、伝えたいことを書いたスケッチブックを用意。双子のお昼寝中にバタバタ準備して、なぎちゃんとお話出来るんだって家族でワクワクそわそわしてた。
以下、初めてのお話会レポ

双子弟&パパ 渋谷凪咲ちゃん3枚
(話しているのはパパです)

🌼「わー!」
👨🏻👶🏻「こんにちは〜👶🏻です」
🌼「可愛い〜!」
👨🏻👶🏻「実は双子で、後でもう一人もママと出てきます」
🌼「楽しみ〜ありがとうございます」
👨🏻👶🏻「家族みんなで応援してます」
🌼「またいつか👶🏻とも直接会いたいですね」
👨🏻「ね、👶🏻、直接会おうね」
🌼「元気で大きくなってね」
(「双子です、なぎちゃんのうちわが大好き」というスケッチブックを出す)
🌼「わーありがとう、あっブログ読みました!」
👨🏻👶🏻横で聞いてた私「えーーーー!!!!ほんと???」
👨🏻「あ、ありがとうございます!またね〜!」

双子兄&ママ 渋谷凪咲ちゃん3枚
(話しているのはママです)

👩🏻👶🏻「あっ!👶🏻ちゃんです」
🌼「ママさん〜!👶🏻ちゃん〜!ブログありがとうございます」
👩🏻「そう〜書いたの〜(頭が真っ白)」
👩🏻👶🏻「〇〇に住んでて、なかなか大阪に行けないんだけど、こうして会えて嬉しいです」
🌼「子育てとか大変かも知れないんですけど、頑張ってくださいね、みんながすくすく元気に育ちますように願ってます大阪から」
👩🏻👶🏻「あああ〜!ありがとうございます!!」
(うちわを出して)「毎日遊んでもらってます」
🌼「ぼろぼろのうちわ!」
(noteに、双子が毎日遊んでうちわはもうボロボロの旨書いた)
👩🏻👶🏻「そう!ボロボロのうちわ!」
🌼「またね〜!」

このお話会初体験はとっても嬉しかったし、感動して、以前「アイドルの握手会なんて」と軽んじていたことをほんっっっとに反省した。
こんな風に、温かい気持ちをやり取りする場所だったんだなんて。
アイドルたちが、「握手会は大切な場所」って言うのをどこかリップサービスだと思っていたけれど、きっと本当にそうなんだと思う。
もちろん、長時間一人一人のファンに対応するのは大変なこともあると思うけど、プラスの気持ちの受け渡しで、アイドルもファンも心の支えになることがあるんじゃないかなと思った。少なくとも私にとってはそうだった。とっても温かい場所だった。なぎちゃん、優しい言葉をかけてくれて本当にありがとう。

ちなみに、noteがなぎちゃんに届いていたの、すごいなぁと今でも思うんだけど、あの凪咲うちわと双子育児の記事はたくさんの人がシェアしてくれました。それこそ、私がエンタメを楽しめるきっかけになったもぐもぐさんとか。

夫婦で尊敬している、NMB公式より公式(だと私が思っている)くりっちさんとか。

他にも、いつも仲良くしてくれているオタクたちがなぎちゃんにリプをつけてくれたり。
ちゃんと素直に踏み込めば、たくさんの温かい気持ちに出会うことができました。

私は、渋谷凪咲ちゃんや、若林正恭さんや、もぐもぐさんや、たくさんの人たちのおかげで、真っ直ぐに好きなものを楽しめるようになりました。
そしたら大袈裟じゃなく世界が変わって、好きなものも好きな人も増えて、今日を頑張るパワーをもらえるようになりました。
自分に一つすごく好きなものができたら、他の人が「好き」という気持ちにも共感できるようになって、斜に構えて物を見ることはいつの間にかグッと少なくなっていました。

この状況下で現場にはなかなか行けないけど、
毎日SNSをチェックして、TVerで渋谷凪咲ちゃんの出演番組を見て、ライブのオンライン配信の日を楽しみに生活している。仲の良いオタクとダイエット報告もしている。(何それ)
毎日が楽しくなった。しんどいことがあっても、いつも心を支えてくれるものができた。

私の好きなものが、私を生かしている。
みんなの好きなものが、きっとみんなを生かしているんだ。
ようやく、そのことに思い当たった。

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