働き方について思ったこと

昨年末タイのバンコクからチェンマイに引っ越しをした。バンコクでは4年間仕事をしていたが、人間関係だったり色々なことに疲れてしまい、静かな場所で少しのんびりしたかった。その為、ビザも就労ビザから学生ビザに切り替えることにした。学生ビザといっても私の通っている語学学校は週3で1日2時間だけの授業なので大した負担にはならない。

今後はリモートワークで何かしていけたらいいなという思いもあり、自宅で空いた時間を使ってできる仕事を探してみた。

いくつかの日本の求人サイトに登録し、気になった求人に応募をしてみると、あるサイトの担当者がスカイプ面談をしてくれた。私がタイに来る際に日本で住民票を抜いてきた話をするとアルバイトやパート、派遣という雇用形態は難しいと思うので業務委託契約の仕事が良いとのアドバイスをもらった。

過去に営業や、コールセンターでのカスタマーサービスの経験もあった為、試しにテレアポの仕事に応募をしたら業務委託契約で採用が決まった。仕事の内容は中小企業に対し、マーケティングを兼ねた営業代行の提案をすること。厳密にいうとその提案をするのは営業の仕事なので、私は営業の人が中小企業の社長に話を聞いてもらえるようにアポイントをとるだけだ。

1架電25円でアポイントが取れれば、1アポ1500円〜2500円など成績によって報酬が変わる契約もあったが、初めての仕事で様子が分からなかったので時給1000円の時給制で契約をした。

アナログ人間の私はここでの仕事がとても勉強になった。私が仕事の為に準備したのはノートパソコンとインカムのみ。電話は会社指定のSales Crowdというシステムを使っての架電だった為、とても楽だった。Sales Crowdにログインさえすれば何万という架電先企業のデータがあり、その日指定されたリストを検索し、クリックすればそのまま企業に電話が繋がる。海外にいようがどこにいようが関係ない。世の中こんな便利なシステムがあるのか!と驚いた。

会社勤めの頃は営業というとスーツを着て、化粧をして、毎朝満員電車に乗って、、、と色々と面倒な事が多かったが、今回は違う。

自宅での仕事で、カメラで姿を見せることもないので身なりは基本自由。身なりを整えて仕事モードにするという考えの人もいるかもしれないが、私は出来るだけリラックスした格好で仕事をしたかった。椅子に座り、ずっと同じ姿勢で電話をすることに疲れたらノートパソコンをベッドに持って行き、寝転がりながら電話をした。ふざけてると思われるかもしれないが、私はいたってまじめだった。ただ楽な姿勢で効率よく仕事をしたかったのだ。そのほうが調子も良い。臨機応変に気分よく、テンポよく電話をかけ続けていたらアポイントもけっこう取れるようになり、それなりの結果も残せた。

架電する前、たまに社員の人とアポどりのロープレ練習をすることがあった。その時、仕事ができる秘書みたいな声と雰囲気でとてもよいと褒められた。

秘書みたいと褒めてもらったが、実際の私は髪の毛もボサボサ、スッピンでTシャツと短パン姿でパジャマみたいな恰好をしている。そしてベッドに寝転びながら話しをしている。どこが秘書なんだろうと自分を突っ込みたくなった。しかし私の仕事はアポイントを取ること。結果が全てだから自分が一番やりやすい方法で仕事をすれば良いのではないかと思った。

コロナ禍でテレワークが推奨されるようになった今、働き方がどんどん変わってきている。Zoomを体験して、今までの会議は無駄だったという人もいるし、自宅での仕事をさぼっていないかと上司にしつこくチェックされることでストレスを感じている人もいるようだ。こうして手探りで良くも悪くも色々なことを体験しながら会社にとって、自分にとってより良い方法を探していくのだろう。

今回私は業務委託契約で仕事をしてみて、これからの時代にマッチしている雇用形態ではないかと思った。これだけの仕事をすればこれだけの報酬をもらえるという契約であれば、働く時間や環境なども自分で管理できる。

例えば私の理想は週3、4日だけ仕事をすることだ。その為には仕事のクオリティーをあげる努力をしたり、1日の仕事量を調節したりと工夫すればよい。そして仕事をする環境も自宅やカフェ、ノマドワーカーのように旅先でもできる仕事なら世界中どこでも好きな場所で仕事をすることもできる。もちろん理想を叶える為には、日々色々なことに興味をもって勉強し、スキルアップしていくことも大切だと思うが、仕事が趣味といえるように楽しんで仕事をしたい。

近年企業も人件費削減の為、業務を細分化し、外部委託する企業が増えていると聞くが、これから益々そのような企業が増えるのではないだろうか。

今リモートでも多くの仕事ができることが証明されつつあるので、自分にあったスタイルで自分らしく仕事をすることに重きを置く人も増えてくると思う。あえて正社員から業務委託契約に雇用形態を変える人もいるかもしれない。

このように働き方を考える時、必然的に何を大切に生きていきたいのかという、自分の生き方が問われてくる気がする。

自分自身も理想のライフスタイルを思い描き、自分はどうしたいのかと心に問いながら仕事にも向き合っていきたいと思う。


#これからの仕事術

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