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「介護犬ダコタの奇跡」マイク・リンゲンフェルター+デービッド・フレイ著を読んで

 地元の図書館で、ふと目について借りた本で、一気に読み終えた。

 盲導犬は知っていたが、介護犬については、テレビで観たことはあったが、詳しくは知らなかった。

 ゴールデンレトリーバーのダコタは心臓の手術を受け、仕事をやめてうつ病になっていたマイクの介護犬となる。そして発作が起きる前に察知してマイクに教えるのだ。
 その後、身体の異変を察知して命を救った人も数知れず。救えなかった人も、ダコタにはちゃんと分かっていたり。

 そういう特殊な能力の介護犬との実話で、病気の子どもや老人たちを訪問する活動や、復帰した仕事でのパートナーぶり。数々の賞を受賞したり、テレビや雑誌に引っ張りだこ。
介護犬とスーパーや、飛行機、タクシーに乗るときに拒否されても諦めず、仲間たちのために先人を切って道を広げていく様子など、わくわくしながら読んだ。

 その後、ダコタは、がんになり、化学療法、放射線と最先端の治療を受けるのだが、数ある治療の中に鍼灸も行われていた。うちの柴犬も毎月一回鍼治療を受けているので、そうかやっぱりと思ったり。

 犬の気持ちを伝えるアニマルコミュニケーターも出てきた。私自身はまだそういう機会はないけれど、身近で受けた人からは、色々話は聞いていたので、そういう能力のある人がいるんだとは思っていたが。でもまぁ、うちの犬の思ってることは、敢えて人を介さず私が分かる範囲で良いかも。

 ダコタは結局、治療のかいがあって、がんが消えるのだが、引退時期が来ているので次の犬を探すようにと、コミュニケーターを通じて伝え、結局指示されたような犬が見つかり、世代交代となる。

 余談だが、うちの柴犬も、昨年11月にずっと11年出ていたエクストリームというドッグスポーツで、決勝に出て危なげなく完走。まだその時は、引退するとは思っていなかった。
ところがその翌月のアジリティーの競技会で、何故かAフレームに上らず失格となった。
 
 太陽が眩しかったのかもと、翌月のレッスンでも試したが、やはり上るのを躊躇して、結局ドッグスポーツは引退した。
 この本を読んで、もうぼくは十分やったから引退していいよと犬が自ら決めたんだなと、改めて分かった。引退時期は、心配しなくても、結局は犬が教えてくれたことになる。

  本に戻ると、ダコタは完治した5ヶ月後に、胸に水がたまり、最後は安楽死する。あれだけ治療して5ヶ月かぁ、とも思ったが、犬の5ヶ月は人に置き換えればかなりの年数になったのかも。治療費はテレビ会社が出してくれたのだが、現実にはそういうことはまず期待出来ないからうちは無理だな。

 読み終えて、やっぱり犬と一緒に暮らせる幸せをしみじみ感じた。