好きだった男を見た

会った、ではなく
見た

1年と少しぶり?
あの年代の男の子、しかも大学生なら尚更なわけで
とても変化していた

とてもおもしれー男だった彼は
それはもう、とても普通の男になっていた
おもしろくねー男になっていた
そして、とても生きやすそう

よかったね
背伸びしてカッコつけておもしれー男をやっていた君は
とてつもなく魅力的で唯一無二で心惹かれたけれど
今の君は普通でありきたりで、楽しそう

本当によかったね、と思う
あの頃の君も、君を好きだった私も陽炎
もうどこにもいない
過去の話ではなくて、パラレルワールドの話なんじゃないかと思ってしまう
あれは無かった話
シュレディンガーの猫
蓋は開けないままで

ようやく片がついた

長い長い夢を見ていた気分

私はもともと今の恋人とずーーーっと付き合っていて
でもある日インフルエンザにかかってしまって、長い夢にうなされていて
夢の中で、おもしれー男と恋をしていた、だけ、みたい
目が覚めたら、そのおもしれー男はいなくて
あれ?キョロキョロ
なーんだ、夢か
だって私には完璧イケメン彼氏がいるもんね〜
みたいな

たのしい恋愛をたくさんしたな
今の恋人が、最後の人になると思うので
そんなふうに振り返って
しみじみとする
歳を重ねるって、本当に素敵なことだ


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