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日本の古いギター 「春日ギター」  ウッドショック

ギター材の消滅
 ビンテージギターが高騰というより、今、木材がない。ウッドショックがまだ続いている。ギブソンはその影響で既に潰れてしまった。今はブランド名だけで、どこかの資本で生き残っている。日本のパソコンと同じ。東芝ダイナブックだけどレノボ製。寂しいですね。

 それでも対策はされて、日本ではギター材の地産が見直されているようだ。シダーは一杯あるからね。海外ではテイラーギターはよく知らない材を使っている。たまに失敗してひび割れる。

 木材不足の根本は昔から言われている森林破壊が原因。電気自動車を売っているアジアの大国が違法取引している。そんな記事を見たが真意はわからない。
中国、アメリカ、ドイツも日本も変わりはしないと思う。その規模の差だ。

 ギター材として一番人気のあるローズウッド、これは熱帯雨林の木、赤い木。私の知っている時代のワシントン条約では、特に希少とされるブラジリアン・ローズウッドのみ規制対象となっていた。
しかし、2017年に導入されたローズウッドに関する新たな規制により、世界各国に生育している300種を超えるローズウッド全種に取引制限がかかるという。

 国連薬物犯罪事務所の調査では違法伐採と取引が最も多いのがローズウッドだ。中国の家具業界などの需要の高まりにより、日常的に違法な伐採が行われている国も存在し、これが資源の枯渇に拍車をかけていると聞く。

 それでも今時、音源は全てデジタルなのでAIを使えば、音は確保出来る。私もライブは全てエレアコを使う。
ただ生音の素晴らしさは弾く人の最大の楽しみだ。

春日ギター
 日本のギターの黎明期、ススキバイオリン(木曽スズキ)から職人が流れて春日楽器へ、そこからさらに枝分かれして、名器であるヤイリ(矢入)ギターが生まれてくる。
ここで年代は昭和10年(1935年)となる。
今はなき春日ギター、日本ギターの歴史の一つである。
現在手に入るギターは1960年後半から1970年前半くらいのモノで、大分少ない。

 私は春日楽器のギターを1本、K. Country ブランドのものを1本持っている。両者とも1970年頃のモノだ。

KASUGA F-10  
 トップがエゾマツ サイド・バックはマホガニーだけど合板。
特徴はラダーブレイシング。現在のギターはほとんどがエックスブレイシングだから、かなり古いタイプのギターだ。
現存するラダーブレイシングのギターはギブソンの古い、LG-1 LG-0くらいだ。音は昭和風味。そんな音だ。

トップの裏のブレイシング

KASUGA F-10

渋いトップ エゾマツ
F-10 当時1万円
レトロなマークだ。

ペグは壊れたので交換している。はっぴえんど の12月の雨の日を少し

K.Country  D-300 
 春日楽器のブランドギター。中級品から高級品となる。これは中級品。
トップがスプールス サイド・バックはローズウッドの合板
ドレッドノート(デカいギターの、名称)タイプ。つまり見た目は普通のギターだ。
見た目は普通だけど、音は明るく大きい。トップが薄いからだろう。音の粒立ちがいい。

K.Country  D-300

ほぼマーチンのドレッドノート
1970年当時 3万円のギター
1935年の文字

コロナ自粛中に弾いている。

1970年製だと54年も経つ、バイオリンだと100年は普通だ。それだけギターも歴史を積み重ねている。

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