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どうして小豆島に移住したのか?その2

(どうして小豆島に移住したのか?その1からの続きです。私たち家族は小豆島に2018年から2021年まで東京を離れて小豆島に移住していました。今回も、なぜ東京から小豆島に移住したのかについての続きをお話ししていきたいと思います。)
 
職場の就職面接に

 家族の同意も何とか得られて、次は食い扶持を探そうということで、仕事を探すことになりました。ネットで調べた小豆島の障害者の通所施設での募集に電話をかけようと思ったのですが、やはり正式に応募ということになると、ハローワークにちゃんと行って、相談員に相談して、相談員から紹介してもらった方が良いかなということで、三鷹のハローワークに行きました。そして、ハローワークの相談員が島の事業所に電話をかけてくれると、そこの理事長さんが出てくれました。取り次いで私が挨拶すると、理事長さんは東京からの応募にとても驚いていましたが、すぐに履歴書を送って、その後に面接をするという通常の流れで進めましょうというお話をしてくれました。
 履歴書を送り、面接日が決まり、私は一人で現地に面接を受けに行きました。それが、移住先候補を小豆島に決定して初めての訪問でした。その事業所は、港からはレンタカーで10分くらいのところでした。途中までは普通の道だったのですが、山のふもとにあるその事業所までは、最後になって突然、軽自動車が一台やっと通れるような細い道になり、さらには急な上り坂をうねうねと曲がって登らなければなりませんでした。こんなところで対向車にあったら一巻の終わりだなと思えるような場所で、こんなハイレベルな運転技術の必要なところに通うのかと思わずビビってしまいました。レンタカー屋さんからも島の道は狭いし、運転はみな荒いし、雪で凍結しているところもあるし、とにかく事故には気をつけてくださいと言われていました。私も運転は得意ではなく、ぶつけたり、違反したことも一度や二度ではないので、まさか毎日通うことになるかもしれない通勤先までの近距離でもこんな大変な道なのかと泣きたくなりました。
 しかし、道を上がり園庭に入ると、山のふもとに立ったその事業所からは山も海も眺められて、とても良いロケーションでした。そして、建物はもともと老人ホームだったところをそのまま利用したというかなり古い感じの木造の大きなものでしたが、それも良いんじゃないのと思えました。見学させていただくと、東京で働いていたところよりも人数が半分以下と少なく、アットホームな感じでした。利用者さんと職員の距離も近くて、良い意味で誰が利用者さんで誰が職員さんなのかわからない感じでした。特に利用者の皆さんがフレンドリーな感じで、歓迎してくれて、嬉しくなりました。面接では、理事長さんが好奇心の強い方で、私のことを面白がってくれて、もしこの条件で良ければ、来てもらって大丈夫というようなお話しだったので、ぜひ働かせていただきたいとお話ししました。条件と言っても募集していたのが非常勤職員だったので、時給計算ですし、ほぼ最低賃金でした。最低賃金も東京より150円くらい安いし、正職員から非常勤になるということで、かなり給料が下がってしまうということにはなりました。それでも、新しいところで、新しい文化、習慣の中での挑戦ですから、非常勤から改めて始めてみるのも決して悪くないなと思いました。「ここで働くことになるのか」と、美しい景色と、山の中腹の古い建物と、フレンドリーな利用者さんとこれから一緒に過ごすことになるのかと思って、わくわくもしたし、初心に帰るような嬉しい気持ちで、めちゃくちゃ感慨深かったのを思い出します。
 
次は住まい探し

 仕事も決まって次は住む場所だということで、家探しも同時に始めました。仕事の面接の時に、小豆島にある土庄町と小豆島町の二つの町役場にも寄って、物件を探すなら空き家バンクが良いと言われていたので、それぞれの町の空き家バンクをネットで調べました。両町の空き家バンクにはたくさんの物件が載っていました。売却物件から、賃貸物件まで、そして高いのから安いのまでたくさん載っていました。そして、改修の必要度もピンキリでした。ほとんど全部改修しなくてはならないような、壊れかけているような気合の入った物件から、もうすべて改修済みですぐにでも入れますよという物件まで、様々でした。私たちはリノベーションとかを自分でして安く済ませようというほど気合も入っていませんでしたので、できるだけ改修済みですぐに入れそうなところを探しました。でも、二月ごろは一番契約の動きがあるようで、改修済みのすぐに入れる物件というのは両町で一件しかありませんでした。家賃もそれなりに高かったのですが、平屋なのに部屋の数が7つもあって、しかも港からも、職場からも近いということで、そこを第一希望の場所にすることにしました。その当時は月々二万円の補助と、移住してすぐに一人につき5万円もらえるというありがたい特典もありましたから、それも後押ししてくれました。町の中心に近く、田舎暮らしというにはちょっと都会過ぎるかなという気になる点もありましたが、まあ、見てみようということになりました。それ以外にも二つほど改修が必要な物件を探して、家族4人で旅行も兼ねて物件を見に行こうということにしました。

(続きはまた書きたいと思います。どうぞよろしくお願いします)


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