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2020年下期に読んだ個人的に好きな本 〜Part1〜

こんばんは!
今日は2020年の下期に読んだ中で個人的に好きだった本3冊を紹介します。


1.滅びの前のシャングリラ

2020年本屋大賞を受賞作「流浪の月」の作者凪良ゆうさんの最新作。

「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」

学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして
荒廃していく世界の中で、四人は生きる意味を、いまわの際までに見つけられるのか。

「いまわのきわ」をテーマにした作品。
明日にでも死にたいと考えていた人間が、いざ本当に最後の時に何を思うのか。
決して良い人生を送ったわけではない4人が最後に見つけた光とは。
荒廃していく世界の中で描かれる4人の決意、後悔、想い。

実際、明日世界が滅ぶとは考えられないが、いつ自分の終わりが来るかわからない。
終わりの日を知ることができたら、自分はその間なにをするんだろう。仮に終わりの日をしれないとしても、今生きているこの瞬間を全うしようと思う。

2.銀色のマーメイド

マカン•マランシリーズの登場人物シャールさんの過去を描いたお話。

自分の泳ぎばかり考え、周囲に興味がなかった龍一。しかし主将で幼馴染みのタケルがいなくなったことで退部者が相次ぎ、水泳部は降格の危機を迎える。残ったのは「プール好き」のアニオタ&水中歩行要員のみ。
部の存続のため部員集めに奔走する龍一は、市民プールで水中を滑降するように泳ぐ“人魚”を見つけた。

もう一度シャールさんに会えたことがなによりも嬉しかった。
しかし、マカン・マランのスピンオフではなく、「銀色のマーメイド」としてきちんと意味のある一冊でした。
幼馴染を無くした龍一、性同一性障害に悩む襟香の二人の成長を描いたお話。
性同一性障害という重いテーマであるにもかかわらず爽やかな作品という印象をとても強く受けました。

3.最後の秘境 東京芸大

東京藝代に実際に通う学科生たちのインタビューを描いた本。ただそれだけで面白い。

やはり彼らは、只者ではなかった。入試倍率は東大のなんと約3倍。しかし卒業後は行方不明者多発との噂も流れる東京藝術大学。楽器のせいで体が歪んで一人前という器楽科のある音楽学部、四十時間ぶっ続けで絵を描いて幸せという日本画科のある美術学部。各学部学科生たちへのインタビューから見えてくるのはカオスか、桃源郷か?

笑えるシーンが多く、楽しく読ませてもらいました。
天才とはこういうことなのかと純粋に思いました。彼らの好きなものに対する熱意を感心せずにはいられません。

芸大ってどんなことなのと知りたい方、また純粋に笑いたい方にもおすすめの本です。


ご覧いただきありがとうございました。

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