小さなものたちの誕生日
何かのものの使い始めに、そっとその日付を裏とか横に書いておくようにしている。例えば洗顔フォームは9月26日。前回は5月だったから4ヶ月に1回で新しいものに更新していることになる。朝夕の顔洗いに使うのだからそんなもんかな?よくわからないけれど、使用開始日を油性ペンで書くたびに、その小さなものたちの誕生日に見えてきた。
特に詰め替え用の洗剤やシャンプー、クリームなど、買い置きが気になるもので始めた日付書きだが、無駄に買い置きをしたりしなくて済むし、何よりも「あ、もうなくなった!」という非常事態が避けられる。なんだか減りが早い、という変化にも気づきやすい。便利な「誕生日」記録だ。
カフェ・オ・レを作るために使うインスタントのコーヒーは前回は9月、今回は12月26日生まれだ。ということはきっと次は4月生まれになるかも。どうでもいいことかもしれないけれど未来がある。
以前に「手を添えるということ」で書いた、あのやかんはちょうど今月末で1歳になった。よーく磨いて手入れをして「まだまだお願いね」と声をかけた。いいなぁ、小さなものたちの誕生日。
毎日お世話になる小さなものたち。使い終わったらそれでさよなら、なのは確か。だからこそ、その「誕生日」の記録を通して、わたしは小さな感謝につなげようとしているのかもしれない。新しいものに替えるときにありがとう、って言える、そんな気持ちで生きて行きたいと思うのだ。
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