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【飛鳥IIクルーズ】わざわざ時間かけ「あえて船旅」な理由

『今、私の旅の憧れは長距離便ファーストクラスではなく、別のところにあります。』
『今の私の「優先事項」はマイルでファーストクラスに乗るために腐心し、時間を費やすことではなくなりました』


JALファーストクラスに搭乗した時の経験を記事にした時(→人生初ファーストクラスを最高の経験に……旅ブロガー女医の大作戦)豪語してました。


その「優先事項」というのが、飛鳥IIクルーズ旅行。


実はこれまでに、ちゃっかり飛鳥IIに3回乗船しちゃってました。

  • 2019~2020年末年始『ニューイヤー グアム・サイパン クルーズ』(10泊11日)

  • 2021年4月『神戸発 春の北前航路 境港・金沢クルーズ』(3泊4日)

  • 2023年7月『博多発着 週末ゆったり 釜山クルーズ』(2泊3日)


日本人しか乗っていない、日本人のための、日本籍船。

このクルーズの素晴らしさはもう、私の想像の範疇を超えたものでした。
飛行機で3時間半の距離をわざわざ船で片道4日かけてグアム~サイパン~横浜間を往復。飛行機で1時間半、高速艇なら3時間半の博多~釜山間を片道一晩かけて往復するという、一見多大なる時間の無駄と思われる船旅、なのにこれだけのことが起きるか!というくらいに本当に魅力が盛りだくさんでした。
そして毎回下船後、1日ほど浮遊感が消えず「飛鳥ロス」に陥るというお決まりパターン。

ここからしばらく飛鳥IIの話が続きますが、まずは多くの皆様が「興味はあるけど経験はない」飛鳥IIクルーズの醍醐味について、基本的なことから押さえていきたいと思います。



目的地より「移動そのもの」がメイン

まず、よく言われることからおさらいしましょう。

飛行機や列車の旅はそのほとんどが「早く目的地に着くこと」「到着先での観光」であり、フライトや列車移動は移動手段でしかないことがほとんどです。


駅弁を楽しんだり、ファーストクラスに乗ってみたり、としても、それはあくまで長時間の移動を少しでも楽しむための手段にすぎず、そもそも飛行機や列車に乗ることが目的、という方は、一部の乗り物マニアを除いて、ほとんどいらっしゃらないかと思われます。


が、クルーズの場合は、そこが完全に逆転します。船での移動中のお楽しみがメインで「寄港先はクルーズのついで」でしかありません。何度も立ち寄った寄港先ともなると、下船しない人すらいるくらいです(!)。


なので、私が年末年始に参加したグアム・サイパンクルーズのように、寄港先ではせいぜい滞在したとしても8~10時間のみで、あとのほとんどが航海日、という、一見いびつな図式が当然のように成り立ってしまうのです。

 

と、ここまではあちこちでよく読まれていた話かもわかりませんので、ここからは、より具体的に、クルーズの魅力を感じられるような形で、ご紹介していきたいと思います。


いちいちドラマチックな「出港」セレモニー

飛行機の「離陸」といえば、シートベルトをしめて、リクライニングもできず、電波を発生する電子機器は云々など、あらゆる制約が生じますし、新幹線に至っては気づいたら電車が動いていました状態ですが、船は違います! 

出港1~2時間前に乗船し、お部屋に荷物を置いて、避難訓練の前後に、ウェルカムドリンクをいただいて。


ちなみにこちら、1人で乗船したクルーズで、アルコール入りとノンアル1杯ずつ平らげてますが何か。


なんてことは、単なる序章にすぎません。出港15分前になったらデッキテラスに向かいます。

デッキテラスで、スパークリングワインやカクテル(冬はホットワイン! ノンアルコールドリンクもあります)がふるまわれ、“いいこんころもち”になりつつ、

シャボン玉が飛ぶ中、港側(見送る側)にバンドがいれば港からの、いなければ船の専属バンドの演奏を聴きながら、船長のアナウンス→甲板で船員さんがドラを鳴らし→離岸して「ボーっ」と汽笛が3回のルーティン。この汽笛が毎回、かなり胸が熱くなります。

こちら、直近の、博多発釜山行きクルーズの博多出港時の動画です。後半、スパークリング数杯飲んだ状態で、いい感じに気分良くなってる声が入ってます笑


港側の演出はいろいろなんですが、盛大だったのが、2021年の境港出港セレモニー。

この時、コロナ禍真っ只中で、ドリンク類は振るまわれなかったのですが、それでもこの充実度でした。


印象深かったのが、2020年お正月のサイパン出港セレモニー。なんと、公的機関のはず!?のポリスマン達が、パトカーのサイレンを私的利用しまくりで、さすが、アメリカンって感じでした。


1日のスケジュールが唯一無二

他にはあり得ない「時間割」

船内でのスケジュールは、初日の分はお部屋のテーブルの上、
あとは夕食後、部屋に戻るとドアの前のラックに置いてある、翌日分の「アスカデイリー」にて、大変詳しく書いてございます。

最近は船内Wi-FiでPDFデータをもダウンロードできるようになっちゃって、どんどんデジタル化が進んでますが、やっぱり紙媒体として持ち運ぶのがいいんだな。

クルーズの日程は大きく分けて2通り。

・終日航海日
・どこかに寄港する日

です。

こう聞くと極めてアタリマエの話なのですが、この2つ、驚くほどの違いがあります。

まずこちらが、グアム・サイパンクルーズの終日航海日の船内スケジュール。

次にこちらが、釜山に寄港した日のスケジュールです。

スケジュールの密度が全く違うのがお分かりになりますでしょうか。

細かいところは次回以降に詳しく書いていきますが、ざっくり申し上げると

・飲み食い系
・「お教室」系
・非売品飛鳥IIグッズ目的のゲーム系
・映画、ショー
・カジノ
・社交ダンス

といったところです。

なんたって、朝、メインダイニングで和定食を食べてから、ビュッフェ会場でデザート(当たり前ですが掛け持ちOKです笑笑)といったところから始まる「ハードスケジュール」。

終日航海日はだいたいどこかしらで何かしらやってます状態なので、分刻みのスケジュールです。一例がこちら。

私の個人的にお気に入りイベントの一つが、パターゴルフ大会です。

あと、飛鳥IIの名物、ビンゴ大会

寄港日のほうが、イベントが少なく、ゆったりスケジュールであり、船上の乗客が少なくなるので、「ツウ」はあえて寄港日に下船せず、船内でカフェタイムしたり、プールやジャグジーに入ったり、空いている船内でゆっくり飛鳥IIグッズやお土産のショッピングをするなどして、ゆったり過ごされております。

サイパン港は、港の時点で、もうすでに海がめちゃくちゃ綺麗なので、レストランからオーシャンビューを独占でき、こりゃ下船の必要ないわ状態。

でもやはり、終日航海こそ、クルーズの醍醐味だと思います。スマホの電波が繋がらないことも多いですし、医師としての肩書きもほぼ関係なく、人と出会う場でもあり、クルーズにおいて特別な1日です。

特に年末年始のニューイヤー グアム・サイパンクルーズでは、10泊11日の日程のうち、2日間が乗船と下船、もう2日がそれぞれグアムとサイパン寄港に1日ずつ、で、残りの7日間は終日航海日!
国内の3~4日のクルーズですと移動距離が少なく、ほとんど一晩で次の寄港地まで行ってしまい、終日航海日のチャンスがほとんどない中、旅程の大半が終日航海日というクルーズは、同じ飛鳥IIクルーズの中でも数少ない、特別なものだからか、かなり人気な航路なのだそうです。


「船からしか味わえない」景色

グアム・サイパンクルーズでお目見えした「硫黄島」「南硫黄島」といった島々。

硫黄島
南硫黄島

話や映画ではよく聞きますけど、実際見ようとなると、そうそう通りかかることもない島々。

船内アナウンスの解説付きでゆっくり堪能できたのは、日本人としては胸アツでした。

あと、何日かスマホの電波が入らない航路でありますところ、硫黄島で突然ドコモの電波が復活するので、数分ですが、オアシスのようなスポットでした笑


余談ですが、母が硫黄島は「アメリカ領」だと思い込んでおりましたようで「だったらなんでドコモの電波入るんじゃい!?」というやり取りが繰り広げられました。


もう一つ、

【関門海峡】《下関&門司港》旅のポイント総まとめ!でご紹介した関門海峡でございますが、飛鳥IIにて、ジャズの生演奏をバックに船内放送で解説を聞きながらの通過、こんな感じでございます。

いずれも「船旅でしかなし得ない」醍醐味、これだけでも乗った甲斐があるというものです。


船内ならでは「人との触れ合い」


飛鳥IIに学ぶ「おもてなし」

客の数に対してクルーの数が多く、我々を楽しませるのに全力を尽くしてくださる飛鳥IIの「おもてなし」、それは私こそ特別な客ではないか、とすら思わせしめるクオリティー。

今まで色々な施設でおもてなしを受けてまいりましたが、ここのおもてなしはトップ・オブ・トップクラス。

実は以前『【飛鳥II】医師がクルーから学んだ「おもてなし」精神 <医師限定メディア公開記事全文掲載>』にて、こそっと記事にさせていただいているので、この機会にぜひお読みください。


クルーズの「出会い力」

飛鳥IIは大きさ的に、限られた空間で長いこと時を同じにする特殊な環境下、あまり密着しすぎず、適度なパーソナルスペースを保ちながら、素敵な出会いを生み出すのにピッタリな空間で、医師以外の知り合い・お友達がいなくて世界が狭くなってしまっている先生方にピッタリな「出会いの場」。
なんか妙な連帯感も生じてしまう空間で、乗客、クルー、そして船内パフォーマンスで呼ばれているゲストとも!?お近づきのチャンスがあります

年末年始のクルーズの書道イベントのため乗船していた書道の先生とは、カジノやカラオケを通じて仲良くなってしまい、下船後も交流が続いております。



気になる料金

1泊あたりの料金ですが、ざっくりですけど、

ツインルーム 8~10万
スイートルーム 15~50万
といった感じです。

食事やドリンク、船内の娯楽全て含まれており、アルコール、カジノ、お土産の料金のみ、別途かかる形です。

「さわりの部分」のみ紹介してもこのボリューム感な飛鳥IIの魅力、
次回以降もまだまだ続きます。どうぞお楽しみに!


<参考サイト>

【飛鳥II おひとりD旅】3日目⑥:境港出港セレモニー《春の北前航路 境港・金沢クルーズ》
【飛鳥II】6日目②: サイパン出港セレモ二ー《ニューイヤー グアム・サイパン クルーズ》
【飛鳥II おひとりD旅】2日目⑤:パットゴルフ大会《神戸発 春の北前航路 境港・金沢クルーズ》
【飛鳥II】3日目②: 硫黄島に接近!! 《ニューイヤー グアム・サイパン クルーズ》

【飛鳥II】医師がクルーから学んだ「おもてなし」精神 <医師限定メディア公開記事全文掲載>

【関門海峡】《下関&門司港》旅のポイント総まとめ!

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