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サラリーマンって素敵❤️

サラリーマンという言葉が私は好きだ。

私は社会に出てから24年間,、サラリーマンをさせていただいている。
世間でサラリーマンというと、使われている人間、言われたことをやる人間というイメージをお持ちの方もいるだろう。「脱サラ」というパワーワードはどこか革命を匂わせる、冒険心をくすぐるニュアンスさえ持っている。恐らくサラリーマンという言葉を最もポジティブに捉えることができるのは安定を望む主婦の方が多いのではないだろうか。

だが私はサラリーマンという言葉が好きだ。若い頃は嫌いな時期もあったが、一度家族を得て、転職と無職を経験する中で、こんなに甘美な響きがあってよいのだろうかと思うほど、日本の「サラリーマン」という言葉に魅力を感じざるを得ない。人間の生きる意志を全て溶かしてしまうほどの甘いささやきに酔いしれてしまいそうである。

私はこれまで4つの会社を渡り歩かせていただいた。上場、非上場、スタートアップ、大企業、すべての会社が好きであったし、素晴らしい経験をさせていただいた。今でも感謝いっぱいの面々である。辞めた理由は様々、上司との軋轢、将来性、新たなチャレンジ、一言付け加えるならば、「会社」という法人格を嫌いになって辞めたことは一度もない。

されど、私と一緒に働いていた仲間の多くは「会社」の文句をよく言われる方が多かった。皆様がよくおっしゃることの大抵は以下の内容が多い。
・給料・ボーナスが安い
・休みが少ない
・業務が不平等
・上司が仕事をしない。
・将来性がない
・平等な評価をしてくれない
・自分たちが稼いだ金を会社がバカなことに使う
 だったら給料を上げてほしい
まぁ、おこがましい限りである。図々しいにもほどがある。
だが彼らの文句は実はそれを変えることのできない自分への文句に他ならない。だって脱サラどころか、転職さえしないのだから。
そして、彼らの口から会社への感謝、日本の法整備への感謝の言葉は
何一つ出てこない。ならば返す言葉はお約束の一言、
「だったら、自分で会社をやればいい」となってしまおうものである。

与えられていることに気づけない人間はかわいそうだと感じる。
日本の求人、転職情報には多くの魅力的な言葉が躍る。
・年間休日〇日以上・賞与〇か月分・土日祝日休み・社保完備・各種手当有
これを誰もが当たり前と思い、あまつさえ入社後には文句さえいう方がいらっしゃることには驚きを隠せない。
入社直後、なんの役にも立たない人間に金を払い、休みを与え、正社員ならばたった半年で有給休暇を付与し、雇用契約を結んだ瞬間から雇用主からの解雇をほぼ不可能にし、なおかつ、年金は半分払ってくれるわ、社会保険には入れてくれるわ、年末調整はしてくれるわ、いい会社ならばさらにボーナスなんてわけのわからないお金をさらにくれる始末。そして特筆すべきことは、そのすべてに「サラリーマン自身の意思決定」を必要としないこと。
どこの何一つとってもこんなに恵まれた職業は世界の中でも稀有な存在ではなかろうか。円安?物価高騰?それは今、日本にいることが原因なので、嫌ならば海外に行きましょう。文句バッカ言うけど、円安、物価高騰で餓死した人いないでしょ?それも嫌なら生活保護受給者になってしまえば、スターをもったマリオ状態ですやん。

会社勤めをしていてつくづく思うことは、創業者への感謝こそあれ、会社を嫌いなどなろうはずがないこと。だって働いていれば、成果もなにも関係なしに約束した給与をもらえるのだから。上司とウマが合わない、部の方針と合わないなどは「人」とか「組織」との問題であり、「会社」の問題ではない。友達や部活の先輩とうまくいかないからって、「学校」を嫌いになりはしないでしょ?
そしてサラリーマン最強の武器は転職できるということ!、しかもなんと、うまくいけば前回の条件保障付き!!ドラクエで上げたレベルをそのままで、FFをイチから始められるみたいなもの!ちょーすごくない??
だから、その会社に勤めるのが嫌になったらまた会社を変えればいいのだ。
そしたら転職ボーナスとして、新たな自分や新たな仲間、知らなかった価値観にも出会えるのだから。ホント、サラリーマンって最強&最高。

だから私はサラリーマンを辞められない、自身の限界にチャレンジしたところで失敗しても何も失わないこの環境(笑)。チャレンジし放題である。もはやロールプレイングゲーム状態。だから自分が好きな会社で全力で活躍したいと思える。勿論チカラの源泉はこんな私を雇ってくれた会社への感謝と、これまで育ててくれた社会になんとか「貢献」という形で恩返しをしたいという、この上なく薄っぺらい気持ちだ。そこには起業家の野心や野性味などは微塵も必要なく、仕事が終わった瞬間には(下手したら仕事中にも)次の休みを充実させる作戦を練るという、恵まれたサラリーマンなればこそのモチベーションの作り方というものがあろうものである。

日本のサラリーマン諸君、我々は恵まれている。
創業者に感謝し、社会という大海原にある、サラリーマンというプールで思う存分楽しもうではないか。


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