ひよこ饅頭は実は東京名物ではない!?【福岡県飯塚市】

前回の西海(さいかい)市からのしりとりで、今回は福岡県飯塚(いいづか)市とその名物をご紹介します。


飯塚市ってどんなまち?

飯塚市は福岡県の中部に位置する街で、筑豊三都市の中の一つに数えられています。
人口も筑豊三都市の中では最も多く、福井県内でも4番目に多い約12万5000人が暮らしています。


ひよこ饅頭が生まれた街

東京のお土産として有名なひよこ饅頭ですが、もともとの発祥は飯塚市なんです。
もともと飯塚市は長崎街道を通って本州へ運ばれる砂糖が手に入りやすかったのと、
お土産としてお菓子が人気であったこと、
炭鉱町であったため作業の合間や終わりに甘いものを求める人が多かったのもあり、
お菓子作りが盛んでした。
そんな中で“株式会社ひよ子”の二代目店主“石坂茂”氏がある日の夜に寝ていると、夢の中にひよ子饅頭が出てきて、それを形にしたのがひよこ饅頭の発祥なんです。
もともと養鶏が盛んな町でもあったことも、鶏が出てきた所以であるかもしれません。
ですが、そのひよ子饅頭がなぜ東京お土産として有名になったのでしょうか。



なぜ東京のお土産として有名に?

二代目店主の石坂茂さんが作ったひよ子饅頭ですが、
東京に広めたのは三代目店主の石坂博和さんです。
昭和32年に福岡市に店舗を出店し、ひよ子饅頭は博多の町でも話題となり、やがて九州名物になるほど広まりました。
その勢いで日本一のお菓子にすることを夢見た博和氏は、東京オリンピックを契機に昭和39年に東京の八重津地下街に店舗を出店。
ひよ子饅頭は東京の地でも瞬く間に有名となり、全国各地から東京を訪れた方々が東京お土産として買って帰ったことで全国に広まることになりました。
そしていつの間にか東京のお土産というイメージが定着し、東京の定番お土産となりました。



色んなひよ子饅頭

ひよ子饅頭も今では定番の商品から新しい商品まで、色々なひよ子が製造されているようです。
一部にはなりますがこちらでご紹介させていただければと思います。

こちらは定番のひよ子です。
生地に使用する小麦粉はひよ子専用に作られた小麦粉を使用し、
新鮮な卵と上白糖で作られた糖蜜とこね合わせることで他では真似のできないコクと香ばしさが生まれています。
餡もこだわりの隠元豆を使用し、砂糖や黄身を混ぜ合わせたコクのある美味しい黄身餡になっています。


こちらは博多あまおうを使用した冬限定の苺ひよ子です。 
あまおう苺の香りがある餡をミルク生地で包んであります。
生地も九州産の小麦粉を使用し苺餡のおいしさとの相性が合うほんのりミルク風味に仕立ててあります。 
冬限定となっており、この季節にしか味わえない味覚となっています。



こちらは夏限定のひよ子の形をした果物ジュレです。
マンゴー、洋梨、あまおう
の三種類の果肉が使われており、かわいらしくて美味しいジュレになっています。
饅頭以外でのひよ子もぜひ味わってみてください。



今回は福岡県飯塚市の名物である『ひよ子饅頭』についてご紹介させていただきました。
調べてみて東京で広まった理由などもわかり面白かったです。
次回は飯塚(いいづか)からのしりとりで“か”から始まる町の名物を紹介させていただきます。
ここまで読んで頂きありがとうございました。

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