【感想】神獄塔 メアリスケルターFinale

#ゲーム #DRPG #感想

ジャンル:3Dダンジョン探索RPG
プラットフォーム:Steam
開発:コンパイルハート
価格:4,500円


ゲームシステムの感想

まずこのシリーズは3部作で、『神獄塔 メアリスケルターFinale』はその3作目。
ただ1と2のアドベンチャーパートが全て収録されているのでそれを見れば今作から始めて問題ない作りだった。
ジャンルはDRPGで難易度は一番難しいFEARを選択。ボス戦はレベルと装備がそれなりなら特に苦戦はしない。ただ雑魚敵が強すぎて基本は逃げてばかり。不意打ちで強い敵来たらかなりの確率で全滅する。そのせいで途中まではかなり全滅していたけど、不意打ち対策さえしてれば全滅することは少なかった。

基本システム

このゲームの一番の特徴は5人組×3チームを切り替えながら探索をして行くというシステム。ギミックを解除すると別チームの扉が開き先に進むことができる。装備とかスキル構成とかも15人分考えないといけないからめんどくさがりな人はここでドロップアウトしてしまうと思う。自分はそういうの大好きだからハマった。ただ武器種のバランスが著しく悪い。FEARだからか分からないけど、攻撃力が低いとほとんどダメージが通らないから、デメリットで防御力などが大幅に下がっても攻撃力が一番高い武器種を選ばないとダメだった。キャラによってはどの職業でも攻撃力の高い武器を装備できないキャラがいてお荷物になりがち。DLC限定の職業を使えば解決するけど、バランスが悪くなるから使わなかった。

虐殺鬼ごっこ

ナイトメアというマップを自由に移動する敵に出会うと”虐殺鬼ごっこ”というモードが始まって、視界外まで逃げないといけないのがキモ。このナイトメアは倒せないので基本は逃げるしかないけど、この間はマップが見れないので行き止まりに追い込まれたら戦闘をするしかない。そこで一定ダメージを与えればノックダウンが起こり逃げられるけど、FEARだと簡単に全滅するぐらいには強い。
常に緊張感ある良いシステム……かと思うけど、正直単純にスポーンが早くてめんどくささが勝るシステムだった。

マップ探索

各キャラには固有の特殊能力があって、例えば目の前の障害物を破壊したり、3歩先へワープを設置したり、12秒間移動速度を早くしたり等……これでマップ上のギミックを攻略していく。ワープを使ったギミックは面白かったけど、障害物を排除するだけのギミックはめんどくさいだけで微妙。ルフランやガレリアの地下迷宮とかと比較すると完成度は低いなと思った。

あと非常に残念だったのはマップによっては絶対に埋まらない箇所が存在すること。この手のゲームはマップを埋めるのが楽しくてプレイしているところもある。落とし穴を見ると辟易しながら、でも全ての落とし穴に落ちないと気がすまない。そういう人にとっては非常に萎える要素。

マップの作りはショートカットが随所に散りばめられてて割りと良いと思った。ただその道中に固定シンボルの敵を置くのはちょっと微妙。でもマップの広さは3チーム分あるからかなり大きい。単純に探索は楽しかった。

その他システム

  • 戦闘の基本

基本はコマンドRPGでFF10みたいに行動順が見えるようになっている。
5人のキャラ以外にダメージを与えられない主人公の行動もある。アイテムを使えるのは主人公ともう1キャラのみ。アイテムをガンガン使わないと簡単に全滅するので非常に重要な役だけど、穢れの浄化などやることが多くて、このゲームのリソース管理の楽しさを担っている。

ジェノサイドモード
敵にダメージを与えるとキャラクターのアイコンの血液アイコンが溜まっていく。それが最大になるとジェノサイドモードに移行して強力な技を使うことができる。後半の雑魚戦とかは基本的にこのジェノサイドモードの全体技を使わないと簡単には勝てないぐらいには強力。

ブラッドスケルターモード
ダメージを受けたり味方が戦闘不能になるとこの血液アイコンが黒く穢れていく。穢れが大きい時に血液アイコンが最大になるとブラッドスケルターモードに移行してしまう。この状態は勝手に行動して敵味方関係なく攻撃する。味方全体に瀕死レベルのダメージを撒き散らすこともあるから、後半の全滅理由はだいたいこれ。
この穢れを解除するには主人公のアクションが必要だけど、ボス戦になるととても追いつかない。
後述のトライジェイルを使うか、血を舐めてゲージを減らすかしないと後半は非常に厳しい戦いになる。
自分はこれに気付くまで非常に苦戦した。

  • ベイビメア

一定確率でバッドステータスやランダムでコマンドを使えなくする存在。
ダンジョンに潜ってると徐々に取り憑かれる確率が上がっていく。
逃走コマンドが使えなくなることが多いので、調子に乗ってると全滅する。今作はSPの回復がしやすいゲームだから、ずっと長く探索させないようなシステムだと思うけど、正直本当にダルいだけのシステムだった。

  • ブラッドファーム

ダンジョンに血晶と呼ばれるアイテムを植えて一定回数戦闘をすると、武器や防具、アクセサリーを入手できるシステム。戦闘は最初のダンジョンの雑魚敵でもオーケ。このシステムのおかげで簡単に装備が集まるから雑魚敵から逃げ続けてても何とかなる。血晶もダンジョンを歩いているだけでも集まるからこのシステムは良かった。ただ+値や二つ名装備を集めるハクスラ要素もあるけど、そこまでの装備がこのゲームの難易度的に必要がないのが残念だった。

  • ユ血液

ブラッドファームやダンジョンのドロップなどで集まるアイテム。これでSP回復スキルや攻撃スキルを習得できるけど、正直効果量も微妙だし全く使わなくて問題ない要素だった。

  • ジェイルマネージ

ダンジョン探索中や戦闘中にゲージを溜めると色々なメリット効果のあるルーレットを回すことができる。全回復だったり、血晶の獲得だったり、ボス含むすべての敵に10%以上のダメージだったり。そのルーレットは目押しができるのが楽しいんだけど、この出目もある程度好きなようにカスタマイズできるのがジェイルマネージ。ただこれもピースと呼ばれるアイテムをドロップなどで集めてセットするんだけど、たくさん入手するメリットが全然ないから、宝箱から1個限りで出るアイテムで良かったのではと思った。そっちの方が嬉しい。

  • トライジェイル

ステータスダウンとか敵の強さアップ、戦闘時に猛毒を付与、セーブ不可といったデメリットを付ける代わりに穢れ率の低下や経験値アップ、血晶獲得個数増加、クリティカル確率アップなどの恩恵を受けられる。このシステムのおかげであまり戦闘をしなくても経験値や血晶を集めることができるし、ボス戦はかなり難易度を下げられる。このシステムは遊びやすくて良かった。

  • 裏ダンジョンについて

これ以外にも多くのシステムがあって、武器強化とかレベル下げるかわりにスキルポイントやステータスのアップなど、やりこみポイントが非常に多い。なのに、なのに!裏ダンジョンがないのは正直「えー……」

ストーリーの感想

まず前作までのストーリー、特に1の余章のジャックが記憶を取り戻すシーン。あれがマジで良かった。良すぎたからあそこで終わって良かったレベル。今作のストーリーはダレることもないし、つまらないと思う展開もないし、悪くはないけど、最後あっさりしすぎで拍子抜けしてしまった。もう少しメアリーとシャーロットをストーリーの根幹に絡めてくるのかなと思ってたけど、普通に数合わせの要員という面が強かった。
けれど荒廃した世界観は非常に良かった。キャラも魅力あるし全体的に高評価。

総評

これだけ結構文句を言った。減点も非常に多い。でも最終的な評価は加点が多くて100点になってしまった。前作の1や2も遊びたい。Steamだとおま国されてるっぽいからPS4版かSwitch版買うか悩んでるレベル。ムカつくしつまんねぇと思いながら、でも好きだからプレイしてしまう。そんなゲームでした。コンパイルハートのゲームは『フェアリーフェンサーエフADF』しかプレイしてなかったけど、それもトロコンするぐらいには好きだったし、次は『Death end re;Quest』とかプレイしたくなった。

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