髪をケアするのは自分をケアするということ。(ヘッドスパニスト・祖堅紗歌)
──今月のテーマは「いきいきした髪」。髪は内側から作られるけど、つくるために必要なケアも知りたいところ。今回はそんなケアの秘訣をヘッドスパ ニスト・祖堅紗歌さんに伺います。早速ですが、祖堅さんのお仕事について教えていただけないでしょうか?
祖堅:はじめまして、祖堅紗歌です。 現在吉祥寺にあるヘッドスパサロンsienでヘットスパニストとして働いています。sienには「マインド・アーシング」というコンセプトが あり、これは土や草木など自然物に直接触れることで体内のエネルギーバランスを整えることを指します。sienではクレイ(泥)を使って、自然から得る恩恵とヘッドスパで 心と身体の軸を整えていきます。そのため、接客や空間はもちろん、スタッフの所作から水の流れる音までこだわり、日々様々な刺激にさらされているわたしたちの身体や脳を解放する時間をご提供しています。
──素敵です・・・!祖堅さんがヘッドスパを始めたきっかけはなんだったのでしょうか?
祖堅:元々は美容師だったんですが、その中でもシャンプーをする時間が好きでした。シャンプーをしていく中で、お客様の呼吸が深くなっていったり、「気持ちよかった」と言ってもらえることがとにかくうれしかった。コロナをきっかけに自分 に向き合う時間ができ、私が本当にしたいことは自分の手で人を癒すことかもしれないと思ったの がきっかけです。
わたしたちは日々刺激にさらされている。
──祖堅さんが考えるヘッドスパの魅力とはなんでしょうか?
祖堅:頭や髪はもちろん、身体、そして心まで整え ることができること、でしょうか。現代人はスマホが当たり前になっていたり、日々パソコンを使っている人も多いのでほとんどの人は頭が凝った状態です。血流が滞っていたり汚れが詰まってし まっている頭皮を、マッサージで綺麗にすることで、美しい髪に生まれ変わっていきます。
──ヘッドスパを受けた後は、髪も変わるのですが、体も軽くなる気がします。
祖堅:頭が凝り固まっていると全身に疲れを感じやす くなります。そのためヘッドスパは全身マッサージ と同じくらい癒しの効果があるんです。自律神経や睡眠にも良い影響があるため、心を整えるお手 伝いもできているなと感じています。それがヘッドスパの魅力だと思います。
──なるほど、髪にいいだけじゃないんですね! 忙しいとヘアケアまで手が回らなくて・・・。
祖堅:そうですよね。忙しいとなかなかヘッドスパに通うことも難しいですよね。でも難しいことはする必要はなくて、自分で丁寧にシャンプーをしてあげる、それだけでも自分自身をケアしてあげられていると思います。
──忙しくなかなかサロンにも通えない、そんな 方でも手軽にできるケアの方法はありますか?
祖堅:ありますあります。私、銭湯が好きでよく行くのですが、仕事柄みなさんの髪の洗い方を見てしまう癖があって(笑)そこで、意外とみなさん意識されていないなと思うことが、「シャンプー前のお湯での予洗い」。髪をただ濡らしてシャンプーするだけの方がたくさんいるなと。
シャンプーは土壌作り。
──シャンプー前にお湯でしっかり洗うことが大切 という話は聞いたことがあるのですがなぜなんで しょうか?
祖堅:髪をお湯でしっかり洗い流すだけで、半分以上の汚れは落ちます。また、頭皮までお湯を浸透させると、 シャンプーの泡立ちが良くなり、髪や頭皮を強くこすることなく汚れが落とせるようになります。 目安は約1分間その間に、頭皮をもみほぐしてあげると、血流が良くなり栄養が行き渡りやすくなるのでおすすめです。 いきいきとした髪のために、頭皮を綺麗な状態に保つことが欠かせません。土壌をつくる、というイメージでしょうか。いくら良い種があっても土壌がしっかりしていないと良い食材は育ちません。
──素敵なお話ありがとうございました。
祖堅:こちらこそありがとうございました。これか らも私の手やぬくもりでもっと沢山のお客様を 幸せにしたいと思っています。いつでもいらし てくださいね。
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