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カオソーイ(ข้าวซอย)☆タイカレーあれこれ(6)☆

身近なタイ料理としてタイカレーについて解説します。
「タイカレー」とは、外国人が使っている料理名で、タイ人は、スープも含め汁物全般をゲーン(แกง)と呼んでいます。では、タイカレーとは何かというと、辛くて少しとろみがあってご飯にかけて食べられるゲーンのことを外国人が称したものということになるでしょうか。ここでもあえて「タイカレー」という言葉を使いながら話を進めていきます。
Mother Brain

私がタイに来た25年前には、日本のカレーをふつうに食べられる店が限られていて、カレーを好んで食べるタイ人もほとんどおりませんでした。そんな時にチェンマイでカオソーイを食べて感激! しばらくハマっていました。カオソーイが好まれているなら、日本のカレーも喜んで食べてくれるだろうと、チェンマイ出身の友人にふるまったことがあるのですが、結果は悲惨なものでした。何が違うっていうのよね~? 
 
カオソーイは、タイ北部の名物麺料理です。ラオスやミャンマーにも似たような料理がありますが、別物です。カオ(米)というのになぜか卵麺です(ラオスは米麺)。ソーイというのは、千切りにすることを言いますが、昔は製麺機などなかったので、生地を平らにのばしてカットしたところから来るようです。さらにその卵麺を揚げた麺をトッピングするのが特徴です。
 
オリジナルは、中国雲南省のタイ族が住んでいた西双版納(シーサンパンナー)と言われています。中国人やイスラム人の行商たちによって伝えられ、よりタイ化して今の形になったとか。イスラムの影響を受けているので、豚肉はあまり使われず、牛肉や鶏肉がメインとなっています。トッピングに漬物、ライム、赤タマネギ、トウガラシ(プリックジアオという特別なもの)、パクチーやモヤシなどが出てきて、好きなだけバサバサいれていただくのもタイ風といえるでしょう。
 
チェンマイやチェンライに行けば、いつでもどこでも食べられる感のあるカオソーイですが、バンコクで自分好みの美味しいお店を探すのは苦労します。

私のおススメは、シーロムのソイ・ピパット(バンコク銀行横)の奥の方にある「クイッティアオ シップソーン パンナー(ก๋วยเตี๋ยว 12 ปันนา)」というお店。店名は、西双版納に由来します。昼に行けば行列しているのですぐにわかると思います。でも行列が終わったころに行くと売り切れていることも多いのでご注意。注文の時は、ピセート(スペシャル)と言うのを忘れずに。

ソイ・ピパットの奥の方にある店

他には、オーソドックスなところで、老舗のS&Pのカオソーイも何気に美味しいです。あとは、シーロムに一瞬だけ支店ができて消えてしまったエカマイにある「ホーム・ドゥアン」でしょうかねぇ。クロントイにも有名店があるようですが、まだ行ったことはありません。

なぜかカップヌードルやインスタントでみかけることはあまりありません。商品がないわけではないのですが、やはり美味しくできないからでしょうか。大きな魅力の一つがクタクタに茹でられた肉にあるからかもしれません。家でカオソーイが食べたい! という方は、カオソーイペーストが売られていますので、こちらを利用するといいでしょう。

Lobo のWEBサイトより


 フライパンにココナッツミルクを入れて沸騰させたら、ペーストを加えて溶き、鶏肉か牛肉を入れて煮込みます。火が通ったらココナッツミルクと水をさらに加えて柔らかくなるまでよ〜く煮込みます。あとは麺を加えるだけ。揚げ麺は、なんならベビースターでも。また、ヤマモリなどのレトルトのタイカレーをアレンジしてもいいでしょう。ネットで見たら、イエローカレー、レッドカレー、マッサマンカレーのどれかしらが利用されていますが、全部ミックスしたい気分です。
 


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