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漫画万歳!(2)静かなるドン

マザーブレイン社の月報に投稿した記事を紹介していきます。2019年4月からスタートしたシリーズを多少の修正を加えて掲載します。気ままな個人的な感想ですので、ご意見は大歓迎ですが、あまり真剣なご批判は、泣きたくなるのでご容赦願います。

MOTHER BRAIN MONTHLY REPORT

前回書いたように「王家の紋章」で大人買いを覚えた私、iPadで電子書籍を利用するようになってからは、どんどん大人買いに拍車がかかりました。紙だとしまう場所をどうしようかと買うのをためらうのですが、電子書籍はその点、とても便利です。ちなみに利用しているのは、ebookjapanですが、いつの間にかYAHOOになっちゃって、ちょっと使いにくくなりました。でも割引や無料が増えてますし、新刊やおすすめのトップページも見やすいので、漫画に関していえばおすすめのストアだと思います。

これまでで一番の大人買いは、「静かなるドン」です。全部で108巻、1988年から2013年まで週刊漫画サンデーで連載された新田たつおの漫画です。連載していたのも知らなかった私、画のタッチがちょっと自分の趣味とも違うし、ヤクザものというのも読む気がしませんでした。でも「絶対面白いから」という言葉につられ、割引セールの時につい買ってしまいました。な~んだ、ギャグ漫画かいな・・・。しかもパッとしない下着デザイナー近藤静也が主人公、私、のび太系が主人公の話はあまり好きではなく、夢をみさせてくれるような天才や努力の人みたいな話が好きなんです。

ダメ男話はゴメンだなあと思いながら読み進めたら、どんどんシリアスな話になって、いや~、カッコイイ! これぞ男の中の男、もうこれから「理想の男性は?」と聞かれたら、近藤静也ですって答えます。父の死によって、会社勤めを続けながら広域暴力団新鮮組総長になって・・・という話なのですが、108巻の中にギャクとアクション、仁義と裏切り、成功と破滅、サラリーマン社会と極道の道、恋愛と親子愛などなどビッシリとエピソードが詰まっていて、常に笑ったり泣いたり悔しがったりドキドキしてしまいます。

登場人物もたくさんいるのですが、私がどうしても気になるのは、新鮮組系「生倉会」会長の生倉新八。強欲で卑怯で臆病で力も弱い小心者が、常に近藤の地位を狙って裏切り続けているというのに、常に許されてしまう理不尽さにイライラしてしまいます。でもこれは、近藤の懐の深さを引きたて、世の中の根性の悪い人間を体現しているのだと思って我慢しながら読みました。生倉が好きという人もいるのでビックリなんですが、読んだことのある方、いかがでしょうか? いずれにしても何か刺激が欲しい方、アツイものを感じたい方は読んでみてください。最近は、試し読みができるストアも多いので、まずはそちらを利用してみるのも良いかと思いますが、この漫画は、話がすすむほど深く面白くなりますので、やはり大人買いをお勧めします。

月報 2019年5月号より

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