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地域創生と夜明け前

こんにちは。高知県四万十町にあるアウトドア系クリエイターシェアカフェsotoffice代表の鈴木弘平です。
2023年2月11日〜13日の秋田県の各所を巡り地域創生、起業について考えるスタディーツアーに参加しましたのでその中で強く感じた場所と所感を記したいと思います。

亀の町エリア

「エリアリノベーション」でまちの温度を上げる

秋田市亀の町エリアに視察にいきました。
このエリアは株式会社See Visionsが路地裏をリノベーションしバルを2店舗、ヤマキウビル1階、ヤマキウ南倉庫をフルリノベーションし10のショップと6のオフィス、コワーキングスペースの運営を行っています。
亀の町エリアは昔は老朽した寂しいエリアでした。
しかし、このリノベーションにより今では若者を中心とした人気エリアに。
株式会社See Visionsの代表の東海林さんは「エリアリノベーション」として人・物・事が集いクリエイティブを生む自分が楽しいこのエリアの創生に取り組んでいます。

四万十町のエリアリノベーションとsotoffice

正直とてつもない衝撃を受けました。
行っていることがsotofficeの先にあり、目指すべき形だったからです。
デザイン、リノベーション、コミュニティー運営、イベント運営。
そしてそれが図らずも地域創生、人の流れを生んでいます。
私自身人の集まれるコミュニティーデザインをしたいが為にsotofficeを作ったこともあり、ベンチマークにすべき事例だと思いました。
では四万十町ではどこでエリアリノベーションは有効か?
人口が多い訳でもないですし、人通りも少ない。
倉庫リノベーションができる訳でもない。
しかし、空き家が多くあるこの環境をうまく使って行うことができると思っています。
四万十町全体の地域創生は難しい。窪川エリアでも広い。
まずはほんの小さなエリア。吉見町やsotofficeの並びあたりから4店舗ぐらいのサイズ感で小さなイノベーションを起こすのが良いかと思いました。
先日の役場でも行われた「まちなか再生プロジェクト」でも空き家活用や小さなエリアリノベーションから伝播する流れをつくる提案をさせていただきました。このエリアリノベーションを現地で学ぶこと、体感することができたおかげでこの提案ができたと思っています。


INEtoAgave

男鹿エリア

INEtoAgave

「稲とアガベ」は秋田県男鹿市で2021年の秋に創業したクラフトサケ醸造所です。クラフトサケブリュワリー協会の定義する「クラフトサケ」とは、日本酒の製造技術をベースとしたお酒、または、そこに副原料を入れることで新しい味わいを目指した新ジャンルのお酒です。

地域創生とは1人の野心家から

「稲とアガベ」代表の岡住修兵さんは創業2021年時33歳でした。そしてたった2年立たずして有名酒蔵へ成長させ、今年銀行から約3億もの融資を受けて男鹿地域の空き家を買収しリノベ、事業を拡大させ雇用を生み、地域を盛り上げています。
結局地域創生とは1人の野心家のムーブメントから起こるものではないでしょうか
男鹿や五城目町には人が次々と集まっています。
それは岡住さんや株式会社ハバタク代表の丑田さんのような起業家にはそこで学びたい人や面白い事を一緒にしたいという人がいるからです。現地には県外から来たインターン生やアーティストなど数多くいました。そしてそこでは様々な交流の相乗効果でイノベーションが起きている。
五城目町でイノベーションを起こしている丑田さん曰く、”最初から地元や役場を期待しなくてよい。地域が抱える小さな課題を自ら楽しく取り組んでいく。プレイドリブン”であると言っていました。

”地域創生をしたい”

それよりも先に

”自分の人生を楽しくしたい”

地域創生とか大きなことではなく、すべては自身のやりたいや楽しいこと自分事で考えられることが大切。
そういった芽ををしっかりと育てられる環境が地域創生に繋がると感じました。

最後に

今まで他エリアの田舎での地域創生活動を見たことがありませんでしたが、四万十町とは別の環境、起業家、役場や人の交流がそこにはありました。
五城目町や亀の町、男鹿には夜明けの前のような熱い空気感があり、住む地元の方も地域を引っ張っている起業家の持つ独特な”熱量”に知らずとも影響されているようで、ハレーションが全く無いわけではないが、それはポジティブな意見交換として伝播しているようでした。
五城目町の朝市プラスを運営している佐沢由佳子さんは
「地域を盛り上げている姿を見て、”私も地域の役に立ちたい”と思うようになった。丑田さんらの活動を通して出会った”同じ意識”の地元の人と出会うことができたことが大きい。」
と話していたことが印象的で、これが地域創生の答えのような気がしました。
今の秋田に視察をできたことはとても意味のあることで、本当に良かったです。人材育成センターの吉村さんを始めとする四万十町役場にはこの貴重な機会を創出してくれたことに大変感謝致します。


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