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ニンジャスレイヤーRPGより『エブリデイ・オブ・レッサー・ヤクザ・イン・コロシアム』リプレイ#エピローグ

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#1#2#3|#エピローグ
シナリオ・アウトライン

◇戦闘終了な◇

君たちはキルボア・ヤクザ・クラン勢力を一掃した。
発端がどのようであれ、キルボアが前情報に無いニンジャを囲っていたことは事実で、それを証明する首も持っている。

『キルボアには問題があった。だから消した』。そうやって報告すればよい。死人に口なしなのだから。

マローダー&フクワジュツシ:「二人ともダイジョウブか…?」「気になります…」
静かになったとみて、マローダー&フクワジュツシがボロボロながらも戻ってきた。

トライヘッズ:(キミたちなりに真面目に生きてきたというのに…ゴメン…)
同じ穴のムジナとして懺悔するトライヘッズ。

トライヘッズ:「ウーン…ウーン…アアア...」
これまでにない頭痛が彼女を襲う。

マローダー&フクワジュツシ:「闇カネモチには逃げられたが…あとで始末か?」「・・・・」
トライヘッズ:「マローダー=サン…ワタシ歩けない…」

マーサモップ:「テメエらが何を言ったか、もう忘れちまったぜ」
元はトライヘッズの反目から始まった恐るべきイクサであった。
それでも、マーサモップは寛大に許してみせたのだ。

マローダー&フクワジュツシ:「ダイジョウブか!?」「ダイジョウブですか?」
マローダーがトライヘッズに手を貸す。
トライヘッズ:「アリガトウ…」
マーサモップが米俵めいてトライヘッズを担ぐ。

マローダー&フクワジュツシ:「いいんだぜ、仲間だろ?」「ですね…」
マーサモップ:「これが一番だ」
トライヘッズ:「スイマセン…」

ジゴクのような戦場から、君たちは生き延びた。
だが、この任務は「ミカジメの徴収」、ただそれだけであったのだ。

マローダー&フクワジュツシ:「ジゴクか…」「ジゴクだな…」

トライヘッズ:「けどワタシ…まだソウカイヤにいられるかな…」

コロシアムを出ると、ナニガシが君たちの前に現れた。

ナニガシ:「終わったか」

マローダー&フクワジュツシ:「終わりましたぜオニイサン」「まさかヤクザクランが敵対するとは」
マーサモップ:「ええ、増援ヤクザアリガトゴザイマス」

ナニガシ:「首はあるんだろうな?」

マーサモップ:「これです」
首を包んだフロシキを渡す。

マローダー&フクワジュツシ:「ヘヘヘ念のため、グレーターヤクザ全員分のをもってきました」「ど、ドーゾ」

ナニガシ:「フーム…確かにうちが知らないニンジャの首か。これが『暴れて』、お前たちが『始末せざるを得なかった』、そうだな?」

マローダー&フクワジュツシ:「「ハイ」」
マーサモップ:「そうです」
トライヘッズ:「ハイ。」

トライヘッズ:(これで私もガヴァナー=サンと同じか…)

ナニガシ:「だったら仕方ねぇ。シノギが一つ減ったが、反目するヤクザになめられたらソウカイヤはやっていけねえからな。ご苦労」

ナニガシ:「それで?ミカジメは回収できたのか?」

マーサモップ:「ハイ」

マローダー&フクワジュツシ:「トライヘッズ=サンが持ってるはずでさあ」「ハイ」

ナニガシ:「渡せ。それでミッションは終わりだ」

トライヘッズ:「ハイ。ちゃんとあります」

ナニガシ:「よし。ご苦労だった。これで解散とする。反目するヤクザを潰した分と合わせて、ミッション報酬は後ほど支払う」

ナニガシ:「では、オタッシャデ」

トライヘッズ:「アリガトウゴザイマシタ!」
マローダー&フクワジュツシ:「「オタッシャデー!」」
マーサモップ:「ドーモ、オタッシャデ」

_______________________________

後日、君たちにソウカイヤから報酬が振り込まれた。
額はそれぞれに万札:5である。
【名声:ソウカイヤ】は+1であった。

マーサモップ:「ま、そらそうだわな」
マローダー&フクワジュツシ:「ええ…」「うーん…」
トライヘッズ:「マア…こんなものか…こういうシノギもあるよ。」

これはミカジメ徴収ミッションであり、本来はこのベイビーサブミッションな任務に報酬などは無いのだ。
報酬が払われるだけマシであった。

マローダー&フクワジュツシ:「あの日はブツメツだった」「そういうことですね…」
マーサモップ:「ところで最近ソウカイニンジャが行方不明になる事があるらしい」

しかし、トライヘッズにはもう一つ、奇妙な着信があった。

トライヘッズ:「…アイエ?」

アリガトウ。
その5文字しか書かれていないメッセージを受信すると、

キャバァーン!

トライヘッズの口座に突如万札が20振り込まれた

マローダー&フクワジュツシ:「なにィ!?」「アイエ…」
マーサモップ:「行方不明……爆発四散ではなく神隠しにあったように……ン?どうした?」

トライヘッズ:「………」
トライヘッズ:(ドーイタシマシテ。)

相手はわからないが、トライヘッズは相手を確信していた。
なおこの報酬はトライヘッズが内緒にしてもいいし、分けてもいい。

トライヘッズ:(…ヤマワケしよう。)

トライヘッズ:「謎の臨時報酬。取りたいだけ取っていい」
トライヘッズは二人にIRCで連絡した。

マローダー&フクワジュツシ:「あ、アリガトウゴザイマス」サラリマンがオジギする。
マローダー&フクワジュツシ:万札7ほど貰おうかな…

マーサモップ:「トライヘッズ=サンがしたこった。スシのことなら気にすんな、俺はいらん」
奥ゆかしく辞退するマーサモップ。

トライヘッズ:「ワカリマシタ。じゃあ…マタネ!」

マローダー&フクワジュツシ:「ドーモ、オタッシャデ」「7万だけかよォ…10貰えばいいのに」「まあまあ」

それぞれに、休暇は3与えられた。
死と隣り合わせの世界。これも「下っ端ヤクザの日常」なのである。

エブリデイ・オブ・レッサー・ヤクザ・イン・コロシアム おわり

_________________________

編集後記

TRPGというのは、いくらGMが準備したとしても予想外のことが起こるものである。
私は今回ほどそのことを痛感することは無かった。

本シナリオは大きく分けて4ルートの想定をしていた。
・ミカジメ料をもらい、何もせず帰る途中終了ルート
・ミカジメを受け取った後、ギャンブルやコロシアムをして帰る通常ルート
・コロシアムでアゲハ・ニンテンやガンドーと出会い、ガンドーを殺害する乱入ルート
・キルボアを襲撃する殺戮ルート

だが今回は、乱入ルートを通過した上でガンドー達を救出し、キルボアを撃滅する殺戮ルートという、とんでもないルートへ向かうこととなった。
正直に言って、私が想定していたどのルートよりも難しかっただろう。
殺戮ルートはおおよそ狂ったニンジャか、相当腕に自信のあるタツジンでなければ選ばないルートであり、今回の3ニンジャがそれを選ぶような合理的理由は無いと思っていたからだ。

しかし、マーサモップマローダー&フクワジュツシ、そしてトライヘッズは見事に生き抜いてみせた。
PLの避雷針=サン、しろい=サン、うーぱー=サンのワザマエにただただ頭が下がるばかりである。

このセッションは、私に一つの道を示してくれた。
ニンジャスレイヤーRPGは、「ゲームの主人公」たるニンジャたちの生き様と、「それ以上の理不尽」による死に様を語るゲームだと私は思っている。
どうすればそのような生き様、死に様を、NMとして導き、表現することができるのか。
得た答え、それは『NMは全力でPCのニンジャを殺しに行くべきである』ということである。
ルールの中でNMは全力でPCのニンジャを殺しにかかる。
PCはルールの中で全力であがき、生き抜こうとする。
2つの役割が全力でぶつかることで、生死を分けるギリギリのドラマを作り出すことができるのだと。
「逆転裁判」の成歩堂龍一と御剣怜侍のような、全力で戦いながら互いを信頼する、そんな関係で紡ぐ物語はきっと面白くなる。

これからも私はNMとして全力でニンジャを殺しに行く。
周囲からは「じゃあく」「殺意がえげつない」という評価もいただき、ある側面としてはそれも正しい評価ではあるのだが、先の生き様と死に様をドラマとして描き出すため、これからも妥協せず戦っていこうと決意したのだった。

もっとも、シナリオを作成した時点でそれがギリギリの難易度になっているかどうか、それを測ることはとても難しいことなのだが。
次回のシナリオではその難しさが顔を出すことになる。

◇オマケ◇

本シナリオ中、タカギ・ガンドーは体力を0以下にされるとカラス・ニンジャがディセンションし、以下のようにディテクティヴとして復活する想定であった。
本来ならば今回のような流れでも、ガンドーが倒れることでPCはより有利な状態にできただろう。(非常に強力な味方である)
もちろんPC(PL)達はそのことを知る由もなかったからこそ、全力でモータルのタカギ・ガンドーを守り抜いてみせたのだが。
そういう意味でも、今回は最も難易度の高いストーリーとなったのである。

◆覚醒タカギ・ガンドー(ディテクティヴ) (種別:ニンジャ)	
カラテ		10	体力		15
ニューロン	8	精神力		8
ワザマエ	        8	脚力		6
ジツ		0	万札		5
獲得DKK		0
◇装備や特記事項
 装備:49マグナムx2、トロ粉末、ウイルス入りフロッピー
 スキル:『カラス・ガン』『常人の3倍の脚力』『並外れたタフネス』
     『連続攻撃2』『連射2』『時間差』『マルチターゲット』『タツジン(ピストルカラテ)』
 サイバネギア:生体LAN端子、サイバネアイ、強化頭蓋
   サイバネアイ:【ワザマエ】判定時にダイス+2個
   生体LAN端子:【ニューロン】判定時にダイス+1個、ハッキング時にさらに+2個
   強化頭蓋:【体力】+1 (能力値反映済み)
◇49マグナムx2
49マグナムは冗談のように厳つい49口径のリボルバー銃で、
その威力やリコイルの強烈さはもはや一般的な拳銃のそれとは比較にならない。
ガンドーは49マグナムを二挺装備しており、手番ごとに以下の2種類から好きな射撃方法を選択できる:
 49マグナム:『遠隔武器』、ダメージ2
 49マグナムx2:『遠隔武器』、『二挺拳銃射撃』、ダメージ2
  『二挺拳銃射撃』:『連射+1』、『マルチターゲット』、『基本射撃難易度:HARD』
◇スキル
『カラス・ガン』
 影から作り出した弾丸を装填し、撃ち出す。ホーミング可能な弾丸。
 自分の手番となった時、精神力を1消費することで使用可能。
 そのターンに限り49マグナムを使用して射撃するとき、相手の回避難易度を+1する。
 ただし射撃ダメージがー1される。

『常人の3倍の脚力』
 このスキルを持つキャラは、モータルの肉体の限界をはるかに超える運動神経と脚力を有する。
 このキャラは【脚力】が+1され、
 さらに『連続側転』の難易度が【NORMAL】ではなく【EASY】となる。

『並外れたタフネス』
 恵まれた体格により、当人が持つカラテ以上のタフネスを誇る。
 【体力】+4(上記数値に反映済み)

『タツジン(ピストルカラテ)』
『近接射撃』:
 拳銃を使用する場合に限り、隣接する敵に対しても『遠隔攻撃』が可能。

『戦闘オプション:射撃反動カラテ』:
 射撃反動で生まれる力を自らのカラテムーブの加速燃料の如くに用いる危険なカラテ。
 敵と隣接状態にある場合、「射撃」→「近接攻撃」の連続行動が可能。
 これを使用する場合、まずこの技の宣言後に、射撃を行うこと(ターゲットはどの敵でもよい)。
 命中したかどうかに関係なく、直後に通常の『近接攻撃』(難易度:HARD)を繰り出すこと。
 ただし『連続攻撃』を宣言することはできない。
 『射撃反動カラテ』を使用した場合、使用者が次のターンで得られる回避ダイスは−1される。
 『二挺拳銃射撃』を使用した場合、この『近接攻撃』を『連続攻撃2』に変えてもよい(難易度:HARD)。
 この場合、次のターンで得られる回避ダイスは−2される。

『戦闘オプション:強化セイケンヅキ射撃』:
 拳銃を握り込んだままセイケンヅキを相手の胴体に向かってたたきこみ、
 命中直後にトリガーを引いて、密着状態で敵に銃弾を命中させる無慈悲なる殺人カラテ。
 使用する場合、まずこの技の宣言後、隣接する敵1人に対して『近接攻撃』(難易度:HARD)を行うこと。
 ただし『連続攻撃2』を宣言することはできない。
 この『近接攻撃』が『サツバツ!』以外で命中して回避されなかった場合、
 敵は『サツバツ!』の出目1の効果を受ける。
 『サツバツ!』が発生した時は判定ダイスを振り、
 出目が5、または6の時は出目6が発生したとして扱う。それ以外の場合は出目1の効果を受ける。
 この技は『射撃反動カラテ』とは同時使用できない。
 移動後の使用不可。
◇その他
 復活前に万札を抜き取った場合は、万札は復活しない。

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