彷徨うおっさん６３　話しかけられやすい人の特徴

話しかけられやすい人というのがいる。
街中で急に道を訊かれる。職場で部外者が入ってきた時にその部外者に真っ先に声を掛けられる。
社交場で目立たないようにしているつもりでも、なんとなく声掛けを貰う。
旅先などで、相席になった時に、知らぬふりをしていても声を掛けられる。

良し悪しは人によって色々あるだろうから別として、大概こういうタイプの人には決まった特徴が無いだろうか？

今回は話しかけられやすい人の特徴について、
おっさんなりの自論を語りたいと思う。


＜①あまり怖くない人＞

色柄の強い服の人や、背の高い人、ブクブク太っている人などはあまり声をかけたくないものではなかろうか。
何故ならば圧倒されるからである。

また、ズボンのポケットに手を突っ込んで歩いている人、猫背の人、怖そうなヘアスタイルの人などは、
やっぱり怖い感じがして話しかけたくないと思う。煙草をふかしてい人もだ（歩きたばこなどはもってのほかだろう）。

特にこれらの人を好ましくないとか言うつもりはないのだが、
やはり視覚的刺激が強い場合や、典型的な悪党と同じような態度しぐさを取る人は、話しかけるのも勇気がいるだろう。

ではその逆はどうだろうか、一般的な服装、中肉中背の人にはあまり圧倒されない。

背筋も良く、ポケットに手を入れるにしても上着、ヘアスタイルも目立たない感じならば怖さもない。

当たり前の話をしたが、やはり普通であることが条件になると思う

この他にも、穏やかな見た目や表情、声や歩行音が静か、一人で行動しているなどの特徴があると思う。



＜②周囲と少々違う人＞

①と矛盾するようだが、ごく普通、一般的であると同時に、何処か目を引く特徴がある人が選ばれるように思う。
しかもそれが異様に主張しておらず、ほんのりと特徴のある人ではないだろうか。

唇がほんのちょっと厚い、くせ毛である、服・靴・装飾品・カバンなどが普通だけど使い込んでいて特徴がある。

他にも美人過ぎない、不細工過ぎない、普通だけど見た目に愛嬌や、極少々の性的魅力を持った人ではないだろうか。


＜③実際に優しい人、親切な人＞
人間というのは、長く生きれば生きる程、経験によって、こうした雰囲気や特徴を自動的に判別するようになる。
結果、実際に優しい人、親切な人に話しかけてしまうものだと思う。

そして優しい人というものは、普段の言葉や立ち振る舞いに影響が出るようにも思う。

自然な敬語や丁寧な言葉を使い、会話速度も平均よりややゆったり、音量やトーンも低めの人に思う。

笑顔でもぶすっとしているわけでもなく、表情が柔らかいまま揺らぎが少ないのも特徴だと思う。

最低限の清潔感もある一方で、ピカピカのものよりも使い古したものを身に着けているのは、
やはりものを大事にする、人（ものをくれた人や思い出）を大事にする内面の表れのようにも思う。


＜話しかけられることは煩わしい？＞
話しかけられるのが煩わしくて嫌だと言う人は多い。
もっと目立たずに生きたい、知らない人に話しかけると身構えてしまう。
ペースが狂う。確かにストレスである。

話しかけ辛い人になるとしたら、ある意味簡単ではあるが、それはそれでストレスでもある。
いきなり派手な柄の服を着て猫背になり、髪形を変えていかつい顔をすれば人は離れていくと思うが、
その変身自体が大変そうだ。また、多くの人はその変身を望みもしないだろう。

結局のところ、なるべく人を避けるしかないのかなと思う。

また、話しかけられやすい人と行動を共にしていると、普段そうでない人でも不意に話しかけられる事がある。
一緒に行動したいと思うような人は大概いい人だからそういう事もあるわけだが、
それでも一面的に言えば孤独に勝る快適はないのかもしれない。

また、過敏な反応をしても仕方がない。
例えば、道や時刻などを尋ねられた時に「失礼だ」などと言って怒る人を見たことがある。
第三者の立場だったが、傍から見ていてこちらがびっくりしてしまった。

流石に一日に何回も道を訊かれた、或いは長話に付き合わされたというなら、疲れるのも分からなくもないが、
それでも、たった一度、他人に道を訊かれたぐらいでこの反応では、消耗が大きすぎる。
好き嫌いは別として、ちょっと話しかけられるぐらいは大いに想定内と捉えた方が生き易そうだ。

話しかけられることの意味の解釈は色々あると思うが、多少なりとも良い人（良い人そう）だと認められている証拠だと、
考えたらいくらか楽かもしれない。
拘っているにせよ、自然体であるにせよ、良い人に見られるためにはある程度のコストが生じるのだと見積もる。
話しかけられやすい人の特徴と共に、そのような因果にあると認識することで、煩わしさも減ると思う。