ひと匙日記 職場の休憩室はせまい。

5月25日(木)

 職場の休憩室はせまい。わたしは昼ごはんを食べたあと本を読みたいのだが、次々と休憩人がやってくるので、自分が食べ終わっていたら「あ、ここ、空くんでどーぞ」と席を譲る。他に休憩できる場所は更衣室しかない。更衣室に入るとそこには休憩難民たちが数名、ロッカーの前に座り込んで、スマホをいじったり、体育座りの体制で顔を膝にうずめて寝ていたりする。(あ、今日日体育座りという言い方はしないのかな)更衣室なので出入りも多いし、本を読む環境としては適していない。しかもこの更衣室、今の季節はいいが、冬は死ぬほど寒い。
休憩をしているようでできていない毎日だが、実は最近、職場から少し歩いたところに喫茶店を見つけた。そこで本を読みながらカレーを食べてアイスコーヒーを飲むのがお気に入りだ。お金がないので毎日は行けないが、店の方に覚えてもらったようで行くと「こんにちは」と言ってもらい帰りは「いつもありがとうございます」と言ってもらい、なんだかそれだけでわたしの昼休憩は"休憩"としての役割を果たした気持ちになる。
昼休憩なんて一日のうちのたった一時間の出来事なんだけど、人生にはそういう日々のひと匙が大事なんだと思っている。