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合成関数の見破り方(がわからない)

合成関数の微分の公式を随分前に習ったのですが、相変わらず合成関数が「何と何のキメラなのか」が見抜けずにいます。そこで、数III の微分法の章を一通り読みまして、

$$
\frac{d}{dx}   \frac{d}{dy}   \frac{dy}{dx}
$$

の概念をまず理解しました。と言っても、定義を学んだだけですが(:= y を x で微分するよ!的な)。その後色んなサイトを巡って合成関数の微分についての記事を読んでいたのですが、そこでかなりしっくりくる説明があったので、自分の理解のために備忘録を残しておきます。

僕の覚え方として、合成関数の微分の公式は、「大枠微分かける中身微分」

$$
{f(g(x))}'=f′(g(x))\cdot g′(x)
$$

でもその大枠と中身の認識が難しい。これ現役の高校生でもつまずくんじゃないだろうか。先生曰く、「慣れればすぐわかる」だそうですが、演習が足りてないので全然わかりません笑

さてそのしっくりきた説明はこんな感じでした。例えば、

$$
y=(cos^2x)'
$$

を考えます。cosx  を  u  とすると,

$$
y=u^2
$$

なんとこの$${u^2}$$とおいたものが「大枠」になっているのです!わかりやすい!次に中身は何かというと、これも  $${u}$$   です(ここが若干わかりづらい)。$${cosx}$$  を  $${u}$$  と置いた時点で、実はこいつが中身 g(x) だったんですね。というわけで合成関数の微分の公式に当てはめて、以下のように書くことができます。

$$
(u^2)'\cdot(u)'
$$

というわけであとはこれを計算して u をもとに戻すだけです。

$$
(u^2)' = 2u = 2cosx
$$

$$
(u)'=(cosx)'=(-sinx)
$$

の掛け算です。よって答えは、

$$
-2cosxsinx
$$

となります。

ところで、上に書いた合成関数の微分の公式は以下のように書くことができます。

$$
\frac{dy}{dx}=\frac{dy}{du}\cdot\frac{du}{dx}
$$

ということで、「大枠微分かける中身微分」は 「y  を  u  で微分したもの、かける、u  を  x  で微分したもの」と考えることができます。これがなぜかしっくりきたのです、なぜでしょう。。。

先程の  u  で考えるなら、

$$
\frac{dy}{du}=2u
$$

$$
\frac{du}{dx}=-sinx
$$

となります。なので、先程の 

$$
\frac{dy}{dx}=\frac{dy}{du}\cdot\frac{du}{dx}
$$

に当てはめて、微分の答えになるんですね。

では、$${(sin2x)'}$$  はどうでしょうか?これは倍角の一次式ですね。この場合、$${2x=u}$$  とおきます。繰り返しますが、u  は中身(つまり  g(x))のことです。 

大枠は  $${sinu}$$, 中身は  $${2x}$$  ですから、それぞれ微分して、$${(cosu)}$$と  2  が得られました。ここで、u  をもとに戻してあげて、$${cos2x}$$  と 2 の掛け算なので、答えは  $${2cos2x}$$  となります。

先生に教わった合成関数のビジュアル的理解も面白かったです。入試なんかではこんなゆっくり考えてる暇はないでしょうけど、「例えば、$${sin^2x}$$ について言えば、野良の x を g(x) って箱にいれてみたら $${sinx}$$ になって出てきたんだよ。でそのまま$${sinx}$$ を $${f(x)}$$ って箱に入れたら2乗されて出てきたんだよ。だから f は放り込んだものを2乗する関数なんだ。そして g は入ってきたものを sin にする関数なんだよ。」だそうです。よく関数は箱みたいなものだと言いますよね。これもしっくりきました。流れ的には x → gという箱 → y → fという箱 → z 的な感じで $${fog(x)}$$ というそうです。$${gof(x)}$$ はその逆だそうな。

じゃあ問題です。以下の式は何と何の合成関数でしょーか?ではまた。

$$
sin^2x+sinx
$$


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