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制作日記その三

 六月五日

 新刊が届いた。

開封の様子

 段ボール箱にぴっちり入っていて取り出すのに苦労した。開封直後に傷をつけたらおしまいである。冊数を数えると少しおまけしてくれていた。ありがたく頂戴する。見本誌に回そうと思う。
 今は段ボールに直接冊数を書き込んでいる。本を出し入れするたびに追記する方式だ。結局これが一番確実という結論に至った。あちこちにメモする癖があるため、何をどこに書いたか忘れて困るということを何度も繰り返してさすがに懲りた。多少雑でも絶対に散逸しない方法が一番だと思っている。

 何かをする資格があるかないか、といった話がとても嫌いで、それをするかしないかの二択があるだけだと思っている。ただそれと同時に新刊を創ることがイベントに出るための資格だと考えているふしもあって、この矛盾は(今のところ)別に苦しくはない。他人に向けたら即暴力になる論理なのでそれだけはしないようにしている。
 本を創るためには時間も金銭も精神力も大量に注ぎ込まなければならず、その三つが常に揃うとも限らない。時間はあるけど気力がないとか、気力はあるけどお金がないとか、そんな事態はざらにある。新刊を創りたかったけど様々な事情でできなかった人は大勢いるということだ。もちろん、私にも新刊を創り続けることが辛くなるときが来る可能性はある。そのときのために書いておく。創ることは決して逃げない。

 最近は週間天気を食い入るように見ている。もう少し準備に追われそうだ。


 新刊が買えるイベントは今月の十六日(日)に開催されます@岩手県盛岡市。
 詳細は以下の記事から。

 お会いしましょう。