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冷房の効いた車内で

平日、人のいない駅のホームを見て沸き立つこの感覚はなんなのだろうか。
電車に乗る。まばらに存在する乗客。この人たちの行き先を考えてみる。本屋、喫茶店、友達の家、公園。目的のない散歩。
想像すると他人が少し身近に感じる。
斜め向かいに座るおじいさん。少し日焼けをした本を読んでいる。
緑に埋め尽くされた建物が過ぎてゆく。
ただ、車内の広告を意味もなく眺める。

このまま永遠に続けば。


終点が迫る。車窓が終わりを告げる。

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