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親が子どもをいつくしみ育てた証を残す『東大合格生が小学生だったときのノート』(太田あや)

筆者はアラフォーの数学・家庭科の教材編集者。ゆくゆくは中学受験の本を執筆したいと思っている。中学受験でどんな本が売られているのか書店に行った時に目に留まったのがこの本。

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東大合格生が小学生だったときのノート ノートが書きたくなる6つの約束


写真やイラストが多く使われていて、前半は小学生へ向けてどのようにノートを作ればいいか、後半は保護者に向けて東大生親子のインタビューの紹介が中心になっている。


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メモ書き程度に、内容を紹介する。


p64 国語
国語ノートのポイント3
1 はね、はらい、とめに気をつけて書く
2 文章の内容は、イラストや図で書く…登場人物の関係を図にしたり、イラストで描くことでより理解が深まる
3 言葉の読みや意味はきちんと調べる
ひらがなや漢字の練習ノートは、こまめに見てあげてください。
低学年であれば、はね、はらい、とめができているか、書き順は合っているかをチェックしてください。また、意味や読み方のわからない言葉は辞書で調べてノートに書いておく。

やはり、親が低学年のうちから丁寧に文字を見てあげることは大切なことである。


p33 心が動いたことを書こう
「心が動くとき」のあいうえお
あ!そうか!…新しい発見をしたとき
いっしょだ!…友だちと意見が同じだったとき
うーん、わからない…「なぜ?」と思ったり、わからないとき
え?そうなの?…とても驚いたとき
おもしろい!…先生や友達の話に笑ったとき


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なるほど。心が動いたときの種類に納得。大人も、「心が動くとき」のあいうえおで、普段の会議などでのメモを取っていることが多いのではないか。

この本の後半は、「東大ノート」力を育んだ東大生親子のインタビューが載っている。

p108 後悔しない子育てをしたかったんです 
机に向かって勉強する習慣をつけてあげたい。その思いから、毎日問題を用意し続けた。1日6問。集中力が続く量で。時には「キティちゃんのかおをかいてみて」など、お母さまも楽しみながら続けていた。
インタビューを終えて
個性が強く、まわりの子から少し浮いてしまう信彦くんをコントロールするのではなく、彼の本質を見抜き、良いところを認め続けたゆきねさんからは、母親が信念を持って子どもと向き合う大切さを教えてもらいました。

子どもの良いところを認め、伸ばし続けることはやはり大事だ。筆者の長男は5歳。教える時の口調がつい強めになってしまう。なかなか、やさしく楽しみながらは難しいのだが、見習いたい。


p114 勉強を楽しんでほしかったんです
枡谷親子
このノートは、文章ばかりのテキストとは違って、図がメインだったので、目で見て楽しかったし、わかりやすかったです。
勉強を大変なものだと嫌いになってほしくなかったんです。ゲームを攻略するように、問題が解けた喜びを感じたりしながら、楽しんでやってほしいと思っていて。

やはり、文章ばかりの塾のテキストなどは、小学生にとっては難しと思う。ビジュアルでわかりやすく伝えることが大事。ゲーム感覚で勉強をどんどん進められ、続けられるとよい。


「ノート力」をつけるために親ができることは?
p122 大切なことは、子どもの様子、状態をよく観察すること。そして、子どもの気持ちに寄り添い、向き合ってあげること。子どもが勉強へと向かうためには、子どもの気持ちを受け止め、そして整えてあげることがたいせつなのです。

勉強に向かう以前に、子どもの心を受け止めることが大事。仕事と家事で思うように時間が取れない時もあるが、できるだけ子どもの「ねえ、お母さん。」の言葉に答えていきたい。


p124  交換日記をしよう
書く内容や場所が決まっている交換日記専用のノートは避けましょう。文章を書くルールを学んでほしいのなら、縦書きの作文帳を選んでください。楽しみながら書くことを最優先するなら、絵日記用のノートもいいでしょう。写真やシールを貼るなどして、親子で思い出を記録していくことができます。
 書く際には、ページの最初に日付を書き、子どもが書いたページに続けて書くのではなく、…

最近、手紙が書けるようになった長男。さっそく「縦書きの作文帳」や「絵日記用のノート」を文房具店に探しに行きたい。


子どものノートは成長の証
親が子どもをいつくしみ育てた証を残す。これが親子でノートづくりをする何よりのモチベーションではないでしょうか?子どもが日々感じたことを親に伝えたいと思い、また、その気持ちを文字に書いて表すことをいとわなければ、「ノート力」は自然と身についてくるはずです。

インタビューで紹介された母親は、すべて専業主婦。子どもとの勉強やノートを毎日をかみしめながら過ごしてきた様子が伺えた。

共働きをしながら、ここまではできないと思うが、少しでも子どもと楽しみながら、「親が子をいつくしみ育てた証」が残るようなものを作っていきたい。

子どもに寄り添うことの大切さを学んだ。

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