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このほし創業ものがたり② 今のままじゃ使えない!?五城目の森林資源

皆さまこんにちは!株式会社このほしです。
前回からお届けしている「このほし創業ものがたり」の第2回です。(第1回はこちらから)
弊社の代表小原の経歴を紐解きつつ、どのような想いでこのほしを創業したのか、このほしがどんな取り組みをしている会社なのかを紹介するこの企画、どうぞお楽しみください!

小原洋嵩(おはら よしたか)
秋田県五城目町在住。1982年兵庫県生まれ。戦略コンサルタントとして複数業界・業種のクライアントに対する組織・業務変革の支援を行ったのち、 2010年、ハバタク株式会社 設立。2011年、ベトナムオフィス開設。 東南アジア各国を舞台にした人材育成事業及び当地域への事業展開支援を行う。2020年に五城目町に移住。2021年 人と自然が繋がりなおす暮らしの実践を目指し、株式会社このほしを創業。自治体向け脱炭素化コンサルティング事業などの展開をスタート。


五城目のエネルギー問題を目の当たりにした

森と地域を繋ぎなおすきっかけとして、みんなが森に入りたくなる入り口の必要性を感じ、ツリーハウス作りに着手しました。しかし、ただツリーハウスを作ってもお金にはならない。このほしとして、これからどうやって稼いでいくかを考え始めました。

五城目に移住してみて、寒い秋田の冬を経験し住民としてエネルギーの高騰も実際に見ていくなかで、自分たちの暮らしにも多大な光熱費がかかっていることに気付きました。
田舎は物価も安いと思っていたら、そんなことはなかった。車がなきゃ移動できない、古い家に住んでいるから光熱費は高い、この先どうしていくんだろうと感じました。

しかし、これだけ地域が自然資源に囲まれている五城目町であれば、外から買ってくるエネルギーでヒイヒイ言い続けるのではなく、地域の資源を使ってみんなが豊かに・暖かく暮らせるのではと思い始めました。

五城目町の役場と話をしてみると、実際に「公共施設の光熱費が上がって困っている」といった話がありました。
そこで、一緒に町のエネルギー課題を解決する方法を考えていくことに。これがコンサルティング事業の始まりでした。

町の資源を把握する

この町で使えるエネルギー資源として、森林があるから間伐材を燃やして発電ができるだろう、なんなら間伐材なんてほとんど山の中に切り捨てられているはず。僕らはただ間伐材を持ってくればいいと考えていたし、町の担当者もそう思っていました。

まずは実際に、資源がどれくらい山の中にあって、どれくらい出せるのか調べる、そして調べた量に基づいて町にどんな発電設備を設けるか検討していく、という調査事業がスタートしていきました。

ところが、調べ始めてすぐ分かったのは、町にはエネルギーとして使える資源がほとんどないということ。そして、その資源を持って来れる人がいない、事業者もそんなことをやっている余裕がないということ。
ある程度燃料になる木も出してはいるけど、既に隣町の事業者と契約し、売ってしまっているので町には出せない、という状況でした。

実はそもそも今、山がどうなっているか、誰も正しく全体像を把握できていないこともわかってきました。

一応町には農林振興課がありますが、そこも担当者は一人。基本的には、町にある森の管理は森林組合に一任している状況でした。

山を持っている地域の人たちもどんどん高齢化していくし、相続した人たちでも、山を管理する気持ちがない人たちもたくさんいる。地域の森で機械的に木が切られているものの、それをうまく生かそうという気が今までありませんでした。

林業から手を入れていく

ここで、やはり林業からやらないといけないね、となりました。

そもそも、木を生み出していく森をどう作るかとか、本当は有効活用できるはずという視点で森を見て、木を育てたり切ったりしていく役割を誰かが担わないと、森には囲まれているが森を使えないという状況は変わらないと思いました。

だったら僕らが林業や周辺産業にメスを入れていく、その役割をこのほしが担っていこうと考えました。

ここで今掲げているのが森の民主化です。


今回は五城目の森林資源の活用について触れました。
次回は、このほしが掲げる森の民主化について紹介していきます。ぜひご覧ください。

(文:このほし 長内)


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