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象潟&三種への道③

「象潟の岩ガキというのも食べてみたいです」、そうLINEで送ると、T先生は「きさかた、秋田の下の方は行ったことない」とのこと。
さらっと難読地名を読みこなしているあたり、やはり秋田のDNAの持ち主だと思う。その後、仕事先の秋田出身の方から、「きさかたのカキは美味しいらしい。6月なら象潟のカキと山形のさくらんぼのはしごがおすすめ」という情報まで入手してくれた。
確かに6月の秋田→山形旅行は魅力的ではあるものの、そんな相談をしている時点で6月も半ばという状況だったため、6月の旅はあえなく断念することに。7月なら休みを調整できそうだということで、旅程は7月27日~28日に決定した。

いよいよ秋田旅行が本格化してきたところで、私は秋田のるるぶを購入した。というのも、インターネットではあまりに情報が少なく、具体的なプランが立てられなかったためだ。
るるぶの表紙には「頼れる最強モデルコース!」の文字が踊り、情報難民と化していた私には妙に心強く感じられた。
内容面でも「るるぶ」は優秀だった。角館や乳頭温泉といった花形スポットはもちろん、秋田タウン、田沢湖、男鹿半島、八幡平、白神山地、十和田湖のエリアを網羅し、さらには最近人気の「秋田犬スポット」として、「秋田犬ステーション」「秋田犬サテライトステーション」「秋田犬ふれあい処in千秋公園」といった情報まで、秋田県の魅力をこれでもかと伝えていた。
ただ、個人的には、じゅんさい摘みについて一言の言及もなかった点は残念でならない。2021年度版にはぜひ「じゅんさい摘み」を加えたモデルコースを加えてほしいところだ。

さて、ここで私たちの旅行は、秋田の地図に基づいて、具体的にプランを練る段階に入った。相談の結果、今回の目的は主に、「三種町のじゅんさい摘み」「象潟の岩ガキ」、できれば「秋田犬」と「男鹿のなまはげ館」「ババヘラアイス」の5つに絞られた。たった5つではあるが、1泊2日でこれらを網羅するというのは至難の業だ。
ざっくり言うと、縦長の秋田県の中でも三種町と男鹿市は北部に属し、秋田犬スポットのある秋田市は中央部、象潟はかなり南部になる。しかも秋田県は国内でも5番目の広さを誇る大型県だ。移動だけでもだいぶ時間がかかる。悩んだ結果、宿泊地を秋田市内とし、1日目は北部、2日目は南部を回ることで話がついた。

交通手段についても、行きは新宿からの夜行バスで秋田駅まで行き、秋田駅前でレンタカーを借りて、2日目の夜に秋田空港で乗り捨て、そこから飛行機で羽田に戻ることになった。
秋田というと秋田新幹線が思い浮かぶ向きも多いと思うが、調べてみると、東京から秋田までは約1万8000円ほどかかる。夜行バスならその半額だし、飛行機だって1万2000円程度で乗れることが分かったため、今回はあえてバスと飛行機という組み合わせにすることにした。

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