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ウッドショックから感じる風の時代の家

長い間住宅関連の会社員をしていたことと、フリーランスになった今も住宅業界の方と仕事をしているので、近ごろ必ずと言っていいほど話題になっているのが「ウッドショック」。1970年代のオイルショックになぞられた言葉で、木材の急騰を表しています。日本の戸建て住宅はほとんどが木造なので、特に新築住宅を扱う会社では大問題になっています。
今年初めからじわりじわりと値上がりし、今で約2~3倍。それどころか今後は7倍にまでなるとの噂もあります。
原因は「世界的に巣ごもりしていたために家のことに意識が向いている」という方や、「アメリカや中国の景気上昇で住宅バブルが起きているため日本に木材が入りにくい」という方がいます。前者なら、「意識が外に向かうのでもうすぐ収まるだろう」と、後者なら「弾けるまでは当分続くだろう」との見立てです。
あくまで噂ですので、どうなるのかは神のみぞ知るというところですが。

ただ木材だけでなく、ほかの建築材料も値上がりしているそうです。
今まで価格競争で値上げできなかった分をこの機会に便乗しているケースも多いのではないでしょうか。
そうなってくると負担になるのは新築戸建て住宅を購入する方です。
給料も上がらない(どころか減っている)状態なのに、今年初めの住宅購入価格よりも3倍とか7倍になると思うと、駆け込みで契約する方もいるでしょうが、購入をためらう人の方が増えてくると思います。

この時代の流れ方、急激な変革を強いるような出来事も風の時代っぽいのかなぁと思いました。
所有よりも共有に重きを置くことだったり、持続可能な社会の実現のため環境負荷をかけないことだったり。

今後10年で空き家が現在の数倍に増えるという試算もあります。
新築住宅にこだわるのではなく、リノベーションをして今ある資源を活かしたり、家族だけでなくコミュニティーで暮らすという選択をする方も増えていくのではないかと思いました。


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