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ロッケンロールばばあになる方法

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カワイイおばあちゃんになるなんて無理! ならば、ロックなばあさんになればいい!日々のいろいろ、てきとうに更新。
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2017年10月の記事一覧

その石を、本当はどこに投げたかったのか

夕方、犬のサンポをした。 歩道橋の陰から視線を感じ、振り向くと男の子がひとり立っていた。 校章入りの黄色い帽子をかぶり、ランドセルには交通安全の黄色いカバー。たぶん小学1年生。もうたいぶ暗くなっているのに、ひとりなの? 家に帰る途中かな、と思ったとき、その子の持っているモノがふと目に入り、私は「あっ」と声を上げそうになった。 その小さな手には、手のひらからはみ出すほどの、大きな石が握られていたのだった。 その子の手がゆっくりと肩まで上がり、その目がわたしの犬に向けられた

「それ」と夢とは、どう関係があるのか

いわゆるマルチといわれる商法も、ひとつのビジネスモデルだそうで、それ自体がいいとか悪いとかいいたいのではない。 納得できないのは、その「ネズミ算的」な組織に誘い込もうとする人が、実際の商売とはかけ離れた部分で、微妙に人の弱みを突いてくることだ。その、人を見下したような、人の感情をもてあそぼうとするやり方が、たまらなく嫌なだけだ。 もう随分前のことだから、書いても差し障りはないだろう。 友人Hが、あるマルチ商法に関わっていたときのこと。 Hとは中学からの友達で、社会人にな

試供品は現品よりちょっといい…のか?

試食品があんなにおいしく感じられるのは、ほんのひとくちだけ食べるからだろう。 お腹が空いていればなおのこと。そのひとくちに誘われて、財布の紐がゆるくなる。 ところが家に帰って、さぁごはんとなったとき、「あれ?こんな味だった?」ということが、たまに起こる。試食ではあんなにおいしかったのに、量が増えると甘すぎたり辛すぎたり。味覚って、案外簡単に騙されてしまうものだな、と思ったり。 薬局や化粧品売り場でもらう試供品も、これに似ていないだろうか。 例えば、シャンプーの試供品をも

「なんで」と「どうして」は、質問ではなく

自分の期待どおりに相手が反応してくれないとき、つい言ってしまう。 「なんで、そんなことするの?」「どうして、そんなこと言うの?」 本来は相手に理由を尋ねるための、疑問を投げかける言葉であるはずなのに、こういうときに使う「なんで」「どうして」は理由を知るための言葉には、なっていない。 それに気づいたのは、わたし自身がこの言葉で詰め寄られたからだった。 なんでなんでなんで。どうしてどうしてどうして。 理由を聞かれているのではなかった。ただまっしぐらに、責められているのだった