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百年後、その本は読むに堪えうるか

『女子の武士道』(致知出版社)が8刷となりました。

十年一昔といいますが

この本、一昔前の本になっています。

いまなお版を重ねているのは 嬉しい、というほかありません。

今も、しばしばSNSの投稿などで

出し抜けに目にすることがあったりして

そんな時は、けっこうビックリする。

よくまあ、お読みくださること、と

まるで他人事のようですが本当に感謝しかありません。

私が、本を書くときの、絶対に絶対に絶対に譲れない
「ひとつのこと」があります。


その本は、百年後でも読むに堪えうるか

それは、

「百年後に残せる本であるかどうか」

です。

理由は、2つあります。

まずひとつめは

私自身が普遍的な真理を追い求めているから。

普遍的な真理とは、未来永劫変わり得ないもの。

時代は変わりゆくのが当たり前で

しかし、決して変わり得ないものがある。

不易流行、ですね。

私は、その「ど真ん中」を突いていきたい。

私自身、百年どころか

数百年も、時には千年以上もの人の手による書物に教えられてきた。

だから私も、筆を持つ人間として

その揺るぎない誇りを繋いでいきたい。

というわけです。

だから、今なお、この本は挑戦中です。

ふたつめの理由。

それは、

森羅万象をこれ以上傷つけたくない


という想いです。

もはや書籍は、まるで雑誌のように読み捨てられる時代。

実は、出版業は、地球にやさしくありません。

長らく出版に携わってきた私は

その実体に対して、忸怩たる想いを抱いてきました。

その点、致知出版社さんは

長く読み継がれる良書をつくる、というのが

出版社としてのあり方なので

実に、実に、素晴らしいとしか言いようがありません。

著作の中でも書いていますが

「本は自分と共に成長するもの」であり

それが本来のあり方です。

つまり、良書は、繰り返し読まれるもの、というのが

当然の姿なのです。

「この本は、処分したくない。手元に置いて何度も読み返したい」

そう、受け止めていただけるような内容になっているかどうか。

私は、常にこの問いかけを、

自分自身の「真心」に突きつけています。

この何年かは、ずっと

「次の世界」「次のあり方」を

霧の中を進むように探っている。

森羅万象が喜ぶ本

いつの時代も人々の心の糧になる本

それは、どんなかたち?

今は内容だけでなく、

「かたち」の観点からも

百年後を視野に入れていこう、と、しています。

さて、

「女子の武士道」は、

今やオンライン講座にもなっており

それなりに広まってきていることから

商標登録を出願いたしました。

商標登録される可能性は、ほぼ間違いないそうです。

たぶんいずれ

「登録されました!」のお知らせもすることになるでしょう。

写真は、今となっては貴重になった

初版本です。

重版から、帯に、筆で書いた私のサインが入っています。

本が完成してすぐに、致知出版社さんにて

恵贈する本にサインを入れに行きました。

いつも200冊はサインを入れます。

無になっているので、写真を撮られていることも

気がついていない様子です。

みなさまからいただくサポートは、主に史料や文献の購入、史跡や人物の取材の際に大切に使わせていただき、素晴らしい日本の歴史と伝統の継承に尽力いたします。