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センスの磨き方②幼い子に美しいモノを

ごく幼い頃から美しいモノ、本物に触れることは
センスを磨く上で極めて重要なことと言われます。
稀代の蒐集家・青山二郎に見込まれた白洲正子は
ごく幼い頃から「細川の殿様」の邸に招かれ
本物の茶道具に触れていたといいます。
今や美術館や博物館に展示されているような品を
本物かどうかなど意識することもなく
そうしたものを身近に感じ、触れた経験は
間違いなく類い希な美意識を形成したはずです。
茶の宗家でも、子や孫に茶の湯を教えるとき
本物を使わせるといいます。
壊れるのを覚悟のうえでのことで
そうまでして「目」を養うことは
銘品に傷をつけることよりなお重いと見ているのです。
翻って一般家庭では子供に樹脂の器を使わせることも。
壊れないモノを使わせれば安心で楽かも知れません。
けれど「壊れるからこそ」大切に扱おうとします。
それが美しければ、なおいっそう
「壊れて欲しくない」と大切にするでしょう。
美しいモノに触れることは、
その扱いに対する感性も育てるのです。

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