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一緒にお膳を囲むのが楽しみな人を、箸美人と言うのですよ

「いただきます」
この言葉には、そのまま感謝と敬意が凝縮されています。
「いただき」は「頂」でもあります。
かつて、あらゆる食物は、まず神様に捧げ
それを「お下がり」として食しました。
神様は頂におわすと考えられ
それで神棚も高いところにつくられたのです。
高いところに捧げたものを下ろして
神様のエネルギーが注がれた食物をありがたく食す。
その時、「いただく」は「戴く」になります。
栄養素だけではない、神様のお力をもいただいて
身と心を魂とを養ってきたことをおもえば
食事に向かう気持ちも姿勢も、変わるものでしょう。
礼儀作法は堅苦しい窮屈なものなどではなく
感謝と敬意と、共にいただく人々への思いやりなのです。

「一緒にお膳を囲むのが楽しみな人を箸美人と言ってね。お行儀は大事だけれど、堅苦しかったらつまらない。おいしそうに嬉しそうにいただく人というのは、いいものだね」(『女子の教養』より)

日本には「いただきます」という言葉がある。
なんとありがたいことでしょうか。


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