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心を旅立たせてくれる和歌

真の学びは、すべからく人生に活かすことができます。
同時に、人生に活かされなかったとすれば、
それは単なる知識で終わってしまい、
真の学びにはなり得ません。
かつての日本の教育は、知識として理解することよりも、
人生経験を積む中から体得することを
真の学びとしていたのでしょう。
その時々の心情を詠んだ和歌は、
感性に訴えかけてくるものです。
繰り返し味わっていると、今も昔も、
人の心の動きというのは、
さしてかわらぬものだということがわかってきます。
すると、生きていくうえで避けようのない
悲しみや切なさを、
せめても和歌に託したいにしえの人々が、
時を経て思いがけず寄り添ってくれるのです。
解説ありきで和歌に親しんできた人は
違和感があるかも知れませんが、
時には何も考えず、心で感じ、心を遊ばせる、
そんな楽しみ方をしてみるのもよいものです。

写真:魚住心

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