マガジンのカバー画像

梅すだれ

101
恋も仕事も頑張る江戸女子、お千代の物語!ですが現在、猿彦や松之助など天草の隠れキリシタンのストーリーから、雑賀の国の物語が展開中。
運営しているクリエイター

#移住

30-2 梅すだれ 御船/木花薫

マサの乗る船は島原や天草、時に長崎まで荷を運ぶが頻度はそれほど多くはなかった。半分は船に乗らない日だったので、そんな日は北東に位置する朝来山へ山菜を採りに行く。それをお桐がお孝の母親の真似をして塩漬けにした。

有料
100

29-6 梅すだれ 旅立ち / 木花薫

船乗りたちの食欲は目を見張るものがあった。一人五合も一度の食事で食べるのだ。四、五人づつ順番に食事を済ませていくのだが、炊いても炊いてもなくなる。追われるようにひたすらご飯を炊き続けた。

有料
100

25-4 梅すだれ 紀国雑賀

翌朝はげん爺の言った通りに隣の家から粥をもらった。隣りの一家は十五年前に近江から越してきたそうで、外から来たタカベたちに好意的だった。

有料
100

24-3 梅すだれ 相模の国

荷物庫から出ると空は真っ赤だった。ちょうど夕日が山の端に落ちていく。ここは紀国の東にある志摩の国の港、鳥羽である。 「お姫さんを二人も乗せてたから、伊勢の神さんが早う来いって船をひぱってくれたわ」

有料
100

24-2 梅すだれ 相模の国

見知った人を見かけたら手当たり次第に声をかけて雑賀へ行くことを知らせた。万が一兄が戻って来たなら、タカベたちは雑賀にいると誰かから聞くことを祈って。

有料
100

24-1 梅すだれ 相模の国

お滝とお桐の話によると、お網は「母ちゃんもあとから行くから。あの洞穴へ隠れろ」と二人を山へ逃げさせて、姿の見当たらないセイゴを探しに行ったそうだ。

有料
100