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梅すだれ

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恋も仕事も頑張る江戸女子、お千代の物語!ですが現在、猿彦や松之助など天草の隠れキリシタンのストーリーから、雑賀の国の物語が展開中。
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#引っ越し

30-1 梅すだれ 御船 / 木花薫

厨で一晩を明かしたお滝とお桐は、次の日も朝からご飯を炊いた。昨日に引き続き絶え間なく何度も炊き続け、船乗りたちの食事が終わり自分達も食べ終わったのは真昼を過ぎた頃だった。厨房を片付けるとあとは九州に着くのを待つばかり。

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29-6 梅すだれ 旅立ち / 木花薫

船乗りたちの食欲は目を見張るものがあった。一人五合も一度の食事で食べるのだ。四、五人づつ順番に食事を済ませていくのだが、炊いても炊いてもなくなる。追われるようにひたすらご飯を炊き続けた。

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25-4 梅すだれ 紀国雑賀

翌朝はげん爺の言った通りに隣の家から粥をもらった。隣りの一家は十五年前に近江から越してきたそうで、外から来たタカベたちに好意的だった。

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25-3 梅すだれ 雑賀

おふみは店の前の坂ではなくて、店の裏の畑の横にある坂を上った。紀ノ川と雑賀川に挟まれたこのあたりには村が八つある。これをまとめて雑賀荘という。げん爺は雑賀壮の西の端にあるこの村の頭をしている。

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24-1 梅すだれ 相模の国

お滝とお桐の話によると、お網は「母ちゃんもあとから行くから。あの洞穴へ隠れろ」と二人を山へ逃げさせて、姿の見当たらないセイゴを探しに行ったそうだ。

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