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梅すだれ

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恋も仕事も頑張る江戸女子、お千代の物語!ですが現在、猿彦や松之助など天草の隠れキリシタンのストーリーから、雑賀の国の物語が展開中。
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2024年3月の記事一覧

30-2 梅すだれ 御船/木花薫

マサの乗る船は島原や天草、時に長崎まで荷を運ぶが頻度はそれほど多くはなかった。半分は船に乗らない日だったので、そんな日は北東に位置する朝来山へ山菜を採りに行く。それをお桐がお孝の母親の真似をして塩漬けにした。

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30-1 梅すだれ 御船 / 木花薫

厨で一晩を明かしたお滝とお桐は、次の日も朝からご飯を炊いた。昨日に引き続き絶え間なく何度も炊き続け、船乗りたちの食事が終わり自分達も食べ終わったのは真昼を過ぎた頃だった。厨房を片付けるとあとは九州に着くのを待つばかり。

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29-6 梅すだれ 旅立ち / 木花薫

船乗りたちの食欲は目を見張るものがあった。一人五合も一度の食事で食べるのだ。四、五人づつ順番に食事を済ませていくのだが、炊いても炊いてもなくなる。追われるようにひたすらご飯を炊き続けた。

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