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曙の散文

色褪せずにそのまま言い伝えられている偉人たちの言葉が、一般人である自分たちの下に降ってきていることは、思っているより喜ばしい事なのかも知れない。


血液型、MBTI診断、何かしらの病名、会社からのボーナス、丁寧な暮らし。
全部は「宗教」として機能していると思う。
なぜなら、その存在を信じていることで心のより所になっているから。
だから自分は、宗教や思想に偏見は持たないようにしている。


知識の氾濫。
自分らしさの強制。

至近距離で、一匹のカラスが声色を変えて次々に変わった鳴き声を発しているところを見た。
カラスはカラスで、何か意図のある会話を探しているのだろうか。
自分が見た感じでは、「カーッ」と最後を短く切るのは威嚇、呼吸と共に吐くような「カー」は、ご飯は無いかと叫んでいる。


整い続けるのは難しい。
だから毎日、削れるものは無いか考えるくらいがちょうど良い。


自分の腕の太さ位の小さな切り株は、引っ張ると案外簡単に抜ける。
この前、花壇の切り株を抜き、ひげ根を手入れして十分乾燥させたのちに、それを部屋のオブジェにした。
まだ生きているように感じる。


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