記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

陸奥一蓮観劇録

 皆さんこんにちは、紺色です。
 今回はミュージカル刀剣乱舞の新作公演、陸奥一蓮(3/23マチネ)を見に行ってきた記録についてです。本当は考察とかできればいいんですけどね。基本的に変なオタクが変なことを喋っているだけなので、暇つぶし程度に見てくださると幸いです。

⚠注意⚠
これより先は刀ミュ過去公演および陸奥一蓮の内容ネタバレを含みます。
特に第一部は時系列があっちへこっちへ飛びます。
必ずしもすべてが肯定的な内容というわけではありません。


1.第一部

序盤

 舞台が始まる一番最初の音というのは、私の中でもかなり記憶に残る部分です。例えば、花影ではピアノと水、すえひろがりでは鐘でした。今回はストリングスの重なる音色からスタート。事前公開されたライブ曲、「百花絢爛」も最初はストリングスからのスタートだったので、ここは今回のメインの音なのかもしれません。
 阿弖流為と母禮の処刑前シーンから物語は始まりました。彼らに「なぜ負けるとわかっていて戦うのか」と問う三日月宗近。(確か)ここでは問いの答えを二人から聞いていません。個人的に意外だと思ったのが、三日月が蝦夷(えみし)の人たちの死体?の上に立つシーン。人という存在そのものを愛していると思った三日月が人の上に乗る、乱暴に言ってしまえば人を踏みつけるとはこれ如何に。神らしさの表れ?なのでしょうか。ちょっと危うい、でも綺麗ではあるんですが、果たして何を表したかったのでしょうか。

 本丸の桜が一本多い話。審神者と鶴丸(たぶん)との会話で、これは「あいつ」による提案であることがわかりました。
 「僕たちはきみ(君?)の愛で咲く花なのだから」
 一人称「僕」、散々言われていた折れた刀問題、「花」「顕現して最初にやるのが歌を詠むこと」「風流」。これはもう初期刀歌仙兼定でFA。歌仙初期刀の私が死んでいます。
 考察勢の方々のポストを見ると「折れた?初期刀が提案したのであれば、桜の数が一本多いのは辻褄が合わない。もう一振折れた刀がいて、それはおそらく初鍛刀」という内容のものがよくあります。確かにそうですよね。一部ノイズのかかった「***と***に聞いてください」というフレーズ。折れた?刀が一振だけであればわざわざ「と」なんてワード入れないし、ノイズをかける必要もない。一緒に観劇した友人と答え合わせをした結果、「母音はiであること」(友人は「し」に聞こえた)という結論が出ました。二人とも専攻分野の関係上曲がりなりにもリスニングはかなり鍛えてきた人間ですし、たぶん間違えてはいないはずです。
 そうすると、最後の母音iの刀剣男士は小夜左文字、愛染国俊、今剣、五虎退に初鍛刀が絞られてきます。さらに絞り込むとすれば、五虎退はおそらく除外です。彼が折れていた場合、前作花影の一期一振はもっとメンタル不安定なはず。あの時気にしていたのは秀吉のことだけに見えました。今剣も違う可能性が高いです。岩融より前に顕現してはいましたが、二振り目の今剣だった場合古株の三日月などがもっといろいろと気をまわしていたでしょう。
 正直、「祭」がある以上愛染が初鍛刀(そしておそらく折れている)説が濃厚ですよね。小夜も歌仙との回想がありますし、光忠とか貞ちゃんがいない?本丸なのも気になりはしますが、まだ出ていないだけかもしれない……このあたりはなんとも言えませんね。

各刀剣男士について

~三日月宗近~
 本当に何を考えているのかわからない。いや、それが狙いなのかもしれないけれど……すでに考察出てる気がするけど今回なんとなく思ったのは、三日月は「歌仙?の折れた世界」への経路を開こうとしているのではということ。歴史上では死んだ人物を「物部」として生かそうとする、ということは歪みを作っていること。他にも平安初期という未確定事項の多い時代への出陣。その歪みをキーとして江水のような世界へ行くことができると考えているのかもしれません。
~鶴丸国永~
 この描かれ方は賛否両論あるだろうな、と思いました。パライソの松井、双騎の大俱利伽羅、のように今回は水心子へ苛烈ともいえる接し方をしています。とはいえ、終わった後はきちんと謝っていたし、水心子も理解しているようではありました。歌仙?の折れた出陣の引きずり具合が結構わかりやすく出ているよなぁ
~加州清光~
 清光でも古参じゃないんだな……この本丸の古参の分け方がよくわからない。きっと古参と清光みたいないわゆる中堅の刀たちの間には見えないけれど柔らかい壁みたいなものがあるのかもしれない。清光は空気を読むことができるし、突拍子もない判断をいい意味でしない刀だから遠慮してたのかな。
~蜂須賀虎徹~
 描かれ方にこちらも賛否両論あった気がします。長曾祢さん絡みの落としどころを彼は天狼傳の中で見つけているから、今回はバランサーなのでしょう。彼である必要性は必ずしもなかったが、結果的に彼がいてよかった、みたいな感じ。うまく言葉にできないけれど、ともすれば突っ込みがちな今回のメンバーの中では落ち着いている刀は絶対に必要で、蜂須賀がいる意味はしっかりあったと思うんです。
~水心子正秀~
 心覚でなんか解決したっぽいと思っていたけど、そんなことはなかった。真剣乱舞祭2022で解決したっぽいと思っていたけど、そんなことはなかった。結局彼は考え続ける刀。三日月のことについて考え続ける彼は、結構危ういところもあると思うので、誰か必ずそばにいるか、もしくは役割を与えてほしいです。
~大包平~
 今回の公演、正直大包平が全部「言葉にしろ!」と叫べば解決してしまう気もするので、如何に大包平を鶴丸や三日月から遠ざけるか?っていうの難しかっただろうなと思いました。あと相変わらず彼はすべて言葉にするので歌わない笑。好きなシーンはどれも清光との絡みなんだけど、まずは朝廷側の様子を探る場面。「結局一地方勢力は本気を出した朝廷には勝てない」と語る清光に「見方を変えれば」と言う大包平。多面的なものの見方をするのは本当に難しいけれど、それができている。そして、古参への「聞いちゃいけない空気」を感じ、過去の話を聞けない清光に「怠慢だ」と言うシーン。個人的には清光の判断は間違っていない、むしろ正解である場合のほうが多いのではないかと思います。わからないことは「そういうもの」と理解したほうが、余計な悩みで自分を見失うことはない。ただ、大包平はそれを許さない。それは彼の真面目さゆえ。ただの大声面白キャラとして消費されないでよかった!
~山姥切国広~
 江水のときからかなり心持ちが変わったように感じました。自ら隊長交代を申し出たり、蔵の資料をたくさん読んだり(真面目個体なのか?)。江水のときに感じた「いつ折れてもいい」みたいな投げやり?な感じはすっかり消えていたし、清光の「過去のことを知りたい」という願いにも「無事に本丸に戻ったら」としっかり応えていました。それほどまでにあの出陣は大きな影響を与えたのか、となんだか感慨深く思ったシーンが多かったです。

過去作とのつながり

 過去公演のにおわせが結構あったので、正直初心者向けではないな、と。(メンバーはオールスター級だし、ライブは初心者向けかも)夜食の夜泣きそば、新撰組の戦い方、伊達政宗、などなど。個人的にはどのシーンか忘れたけれど三日月が歌う「華のうてな」サビ部分で大号泣しました。今までとは違った意味で聞こえてしまう、みたいなそんな感じ。

 刀ミュは歌で心を表す、という考察を聞いたことがあって、これは私もその通りだと思います。今作の印象は「歌多くないか?」花影がそれほど歌ってたイメージがないからか、余計に多く感じたのかもしれないけれど……歌で心を表す、ということはセリフに本心が表れていないということでは?と個人的には思っていて、今回は特に古参の三日月・鶴丸が本心をあまり出せていないのではないでしょうか。

阿弖流為、母禮と坂上田村麻呂

 田村麻呂は「もしも」があれば二人とよい関係を築くことができたかもしれない、とこぼしていました。(正確には大包平が途中くらいまで無理やり引き出す形でしたが笑)争っている立場であれど、互いに同じ人間である、という考えを持っている田村麻呂像を示していたと思います。今が争いの多い時代であるからこそ、田村麻呂の「平行線」「無理解」という言葉は刺さりました。ですが、実際の世界は「侵略する側にも事情はあるよね」で終わらせてはいけないと思います。ここはちょっとモヤモヤした場面でした。

第一部総評

 総じてハイカロリー。消化するのに1回見るのでは足りないんだろうな、というレベルでエネルギーを使いました。見る前は「これで伏線回収?」とか思っていたのに、さらに新たな謎がまかれてもうどうしていいかわかりません……

2.第二部

百花絢爛

 公式から事前音源公開されるすえひろがりスタイルでした。歌唱力の鬼みたいな男士の集まりなので、これがまあアレンジ入る。1番サビ前で「Prrrrヤッハー!」みたいなこと言ったのがいます。誰やー!あと衣装、今回は黒でファーの襟ついてました。花影が白だったのでその対比?

一蓮托生げぇむ

 「誰が主に一番かわいい」と言ってもらえるか、という清光の語りから始まった謎コーナー。3/23マチネは俳句回でしたが、これが面白いのなんの。まず行司の蜂須賀が出したお題が「魚の骨」の時点でおかしくなる予感しかしない。擬音×2(三日月→水心子)できて、最後は「イガイガと バリバリバリと いい日だな」で締めたまんばは当然やり直し。次は「勇ましく」で締めていました。骨が喉に刺さろうが食べ進めていく、的な?どっちかというと短歌にしたい終わり方でした。次は鶴丸の「コツコツと」。これまたなんでそう擬音やら擬態やらを使いたがるのか……苦笑。大包平は「しっかりほぐした」、ここまではいいのに清光最後「鮭」。え?2文字?!勝者は鶴丸・大包平・清光チームでした。

蜂須賀ソロ

 もう衝撃で順番覚えてないよどうしよう。とりあえず衣装の色が全然違う感じになって度肝を抜かれたのは覚えています。初っ端の印象はなんか戦隊ものっぽい曲調だったことは覚えているんですが、衝撃でたぶん記憶飛んでます本当にごめんなさい……

三日月ソロ

 これは「Endless Night」とのシナジーでしょ絶対、と思った曲。「そばにいていいか?」が「そばにいてくれないか?」になっていました。なんだろう、こちらが是と返事するしかないのをわかっている、というか……

大包平・水心子・蜂須賀トリオ

 ?!?!ってなりました。この三振、とにかくステージの端から端まで目一杯使ってファンサをしようという心意気がすごいです。水心子確か衣装にシルバーのキラキラした何かがあったような気もするので、早くライブ衣装解禁してほしいです……

まんば・清光デュエット

 この二振、声質は違うけどすごくしっくりくる組み合わせ!ハモリうまいし、高音得意だから聞いていてすごく楽しい。あと音外すことがあんまりないから安心できました。

三日月・鶴丸デュエット

 アゲハとか聞こえておんおん泣いてます。どうして……語彙力消滅によりこれ以上の言葉を紡ぐことができません……

炎舞

 みんな大好き低音ピアノからの入りがかっこいい炎舞です。今回の第3形態は今までよりも露出だいぶ少な目でした。おそらく真剣必殺とか重傷の傷跡を肌にやっていたからだとは思います。あと、今回花影より太鼓パートが長くなってました。花影と比べるとだいぶこう雄々しさマシマシみたいな、なんだろう、まんばと大包平いるから?

3.刀ミュの新たな始まりとなるか?

 花影から刀ミュロゴの色が変わりましたよね(金→銀)これで第2章の開幕か?とも思ったのですが、まぁ伏線回収がされない……それどころか、今回新たにまた謎が追加されたような。「次こそ謎が明らかになるかも?」という欲望でまた引っ張る感じなんですかね。
 今のところ解決されていない謎はこんな感じでしょうか?

  • 初期刀、初鍛刀は誰?

  • 折れた?のはどこ?

  • 結局カゲは何者?

  • 折れた?ときの出陣メンバーは?

  • 「俺たち江は」……?

 割とミュ本丸の根幹に関係してくる問題、そして来年はいよいよ刀ミュ10周年の節目の年。次こそは!と期待してはいますが、果たしていったいどんな本公演が来るのやら。
 あと、そろそろ祭発表してほしいですね。久しぶりに三日月が出る祭を見てみたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?