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イギリスのUCAS Tariff Pointについて耳にしたことはありますか?IBやA-Levelなどの国際カリキュラムを履修していても聞いたことがない方が多いのではないでしょうか。

それも仕方がありません。約2/3の大学では出願要件にUCAS Tariff Pointを明記していません。これらの大学ではUCAS Tariff Pointベースではなく成績ベースの必要条件を示しています。
(例)IB/A-Levelで必要な教科と成績など

では、残りの1/3の大学ではUCAS Tariff Pointsをどのように使用しているのでしょうか。まず、いくつかの大学の例を見てみましょう。

①UCAS Tariff Point使用例

(例1) Oxford Brooks University
IBとA-Levelはメジャーなので必要条件が明確ですが、それ以外の資格も受け入れています。そのため、UCAS Tariff Pointsでは112以上と記載しています。

(例2) University of Manchester
各財団の対象になるマンチェスター大学ではアイルランドの高卒資格試験取得者向けにUCAS Tariff Pointsを示しています。

(例3) Queen Mary University of Londonの医学部
こちらの大学では海外からの医学部出願者についてのみUCAS Tariff Pointsを使用しています。UCAS Tariff Pointは出願審査の50%を占める重要な要素です。それぞれ出願地域別に前年度のデータが公開されています。

②UCAS Tariff Pointsはどうやって計算するのか?
A LevelとIBのUCAS Tariff Pointは下記テーブルです。

A LevelのA*はIB HLの7と同じです。SLで7の場合は28です。

よくありそうなパターンで計算してみましょう。
- AS 3教科 (AAA) & A Level 3教科(A*A*A) & EPQ A*の場合、248ポイント
- IB HL (776) SL (776) & TOK (A) & EE (A)の場合=264ポイント

上記ではIBに軍配が上がりましたが、ASの4教科目で成績B以上ならば追いつくのでA LevelもIBもあまりポイントに大差がないと思います。
(とにかく、オックスブリッジを始めICL/UCL/KCLなどではUCAS Tariff Pointを使っていないのであまり心配しないでください!)

UCASポイント計算では、音楽の試験などもUCASポイントがあり、リストの多さに驚かされますが、大学側は恐らくそこまで評価をしているわけではないのであまり気にしないことです。

参考=UCAS Tariff Tables

③結論は・・・?

Student Roomなどを読んだ憶測から考えると、どちらかというと下位ランクの大学はUCAS Tariff Pointsをベースにすることが多く、ある程度ランクが上の大学では全くUcas Tariff Pointsを考えずに成績のみで審査をするようです。

つまり、下位ランクの大学では試験の成績だけではなく職業訓練やスポーツのアワードなども考慮してもらえるということでしょうか!?

確かに、子供のセカンダリースクールでもUCAS Tariff Pointsの話が出たことは一度もありません。上記のQueen Mary医学部のように難関学部でもUCAS Tariff Pointsを使うことがありますがこのケースは極めて稀です。

もし、このNoteをお読みの皆さんがある程度レベルの高い大学を目指しているのであればUcas Tariff Pointsを気にする必要は一切ないと思います。
(上位ランクの大学で使用する場合は、上記のマンチェスター大学のようにメジャーではないカリキュラムをメジャーなカリキュラムと比較するためが多いようです)

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