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中年おじさんが異業種フルタイム勤務とガチ育児をしながら登録販売者を3か月勉強して合格した話

 この記事では、わたしがどのような勉強をして登録販売者資格を取得したかをご紹介します。タイトルは釣りです。もちろん事実でもあります。「登録販売者ってなんだ」とか、「どんな問題が出るんだ?」という情報は、ほかのサイトを参照ください。

学ぼうとした動機と、タイトルの「中年おじさん」って誰?という話

 中国で中医学を学んだオッサンです。どうにかこうにか中医師資格を取得するに至りましたがコロナ禍により臨床経験を十分積む前に帰国しました。家族の希望で中長期的に日本に残ることになりましたが、日本でも臨床活動を行いたく思い、その方法の一環として登録販売者資格を取得しようと思いました。

 大学で西洋医学を学んだため、医学に関しての超初歩的な「理解」はあります。しかし暗記しているかどうかはまた別の話で・・・。といっても、いわゆる初学者の方に比べれば基礎があるといえるかもしれません。

 もろもろの事情で、帰国後は「少ない給料でも臨床にかかわる仕事を・・・」とはせず、お金を稼げるお仕事に就くことにしました。元々サラリーマンとしてある程度のスキルがあるため、派遣社員として勤務しています。我が家は奥様が主な生活費稼ぎとしてお仕事をしているため、娘(五歳児)の保育園の送迎や帰宅後の入浴、就寝の世話などは僕が引き受けています。これがタイトルに書いている「フルタイム勤務」と「ガチ育児」の背景です。

これから話す内容のポイント

 さて、以降の本題では以下のことをお話しします。

学習に割ける時間を予測した
iPad導入したらすごかった
第三章をどうやって学習したか
使用した学習教材
学問に王道なし
時間をどう割いたのか

 主な障害は「いかに勉強時間を割くか」という点でした。机に向かってコツコツ勉強するというスタイルだけでは学習時間が足りないと予測していました。いわゆる「スキマ時間」をいかに活用するか、が合格のカギになると考えました。そこでまず自分が勉強できるタイミングはどんな時だろう、と考えました。

早朝の時間:毎朝4時~5時半まで勉強(その後自分の朝食を済ませて娘を起こして登園の支度をする)
通勤電車内(30分弱)
オフィス最寄り駅到着後にコンビニのイートインスペースで学習(30分)
ランチ休憩の食事後(15分)
退勤電車内(30分)

 以上の時間をまず平日に確保できると考えました。ちなみに僕の「育児」は21時ごろに子供を寝かしつけるときに一緒に寝落ちすることで終了します。留学時代は「子供を寝かしつけてから勉強」スタイルでしたが、これは結構つらいんですよね。いっそ一緒に寝たほうがスッキリします。

 週末については平日同様「早朝90分」学習することに加えて、奥様と相談しながら3、4時間外出させてもらい、カフェなどで学習していました。

勉強の効率化を果たすためにiPad導入

 当初は教科書とペーパー(メモのまとめ)で学習していたのですが、自宅外で学習する際に不便であることが早々にわかりました。とくに電車内!コロナ禍とはいえそこそこ混んでいるわけで、教科書やA4ペーパーをガサガサするのは不便で迷惑でもありました。

 そこでiPadとApple Penを導入してみることにしました。中国留学時代も導入を検討しましたが、あのときは学習時間の多くをデスクで行えたので「ディスプレイサイズに制限される視野縮小のデメリット」が大きく、導入を断念していました。今回はメリットのほうが大きいので、導入に再チャレンジです。

 結果としては、大正解でした。ちなみに購入したのはノーマルiPadで、A4を一回り小さくしたようなサイズです。それでも「教科書を入れることができる」、「ペーパーが散らばらない」、「電車でも邪魔にならない」、「iPadの重さなんて大したことない」と、メリットを多く感じました。当初はApple Penに慣れずに幼児が書くような筆跡でしたが、これも徐々にリアルのペンと同じような文字を書くことができるようになりました。

iPad導入の効果

 最初は持ち運びの利便性を第一に期待して導入したiPadでしたが、操作に慣れるにつれてもうひとつのメリットがあらわれてきました。それは「書き直しに躊躇しなくてよい」、「資料を複製できる」ことの効果でした。もちろんそれらはデジタルツールにおいてよくいわれる要素ではあるのですが、「いやはやデジタルすげーな」と再確認するインパクトがありました。

 僕の学習方法は、テキストに書かれている細かな情報をメタ化してメモにまとめ、そのメモの内容暗記を主とするものです。このメタ化の工程において、「書き直しに躊躇しなくてよい」が効力を発揮します。紙でやっているときはボールペンで書いて、間違いや調整を行うときは修正テープを使用していました。もちろん修正が重なると汚くなります。時には修正テープでは追いつかないような大きなリライトを必要とするときもあります。こんなときに修正が可能・・・あるいは「この部分をこっちに移動」なんて便利なこともストレスフリーにできるのです(←紙の時はハサミで切ってノリで貼ってた)。

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 「資料を複製できる」についてですが、これは前述の「修正テープでは追いつかないような大きなリライト」の場面でも活用できるのですが、それ以外にも様々な場面で効果を発揮します。たとえば「過去問でミスった個所をまとめたノート」や、「今日はこれを重点的に暗記するノート」を、オリジナルデータを損なわずに作成することができる点です。これを紙でやるとなると、都度資料のコピーが必要となります。これは面倒くさい。紙も増える。でも問題ない、そう、iPadならね(iPadじゃなくてもいいけど)。

 ちなみに使用したノートアプリはGoodNote5というものです。事前にネットでいろいろと調べて導入しました。有料アプリですが、とても満足しています。

iPad導入のデメリット

 あんまりすごいすごいと書いてもアレなので、不便と感じたことも書いておきます。

 やっぱりディスプレイサイズによる制限です。紙で勉強する場合は、机のサイズだけ資料を配置して勉強ができます。テキストを左上に開いて、ペーパーを手元において、ペーパーも束によって複数机において都度参照して・・・なんてことが、まぁiPadではできません。Youtuberなんかが「iPadには画面分割機能があるから、ほらっ、複数の画面を同時に表示して勉強がはかどるんですよ(ドヤァ)」とかいいますけど、まぁ限界がありますよね。彼らは「iPadProで大画面で・・・・」ともいうけど、そこまでやると僕の「電車内でも勉強したい」にはつらいものが。正直いえばコスト的にもつらいです、ハイすみません。

 当初はこのことをストレスに感じていました。学習開始当初の「木を見て森を見ず、なんか自分がどこを勉強しているのかようわからん」段階の時は、特に強く感じます。ストレスフルです。「やっぱそうなるよな~、失敗だったか?」と不安でした。でも学習を進めて脳内に学習すべき内容のマップができてくると、すぅ~とストレスが軽減していきます。この壁を越えられるかどうか、が重要なカギだと思います。

第三章をどうやって学習したか

 合格のカギを握る第三章についてどのように学習したんでしょう。

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成分に関する専用ノートは全105ページに及んだ(死)

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語呂合わせで覚える

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楽しんで覚えることを意識しました

 こんな感じにノートをせっせとまとめて(これは早朝の90分間で作業)、覚えるべき内容を当日中の隙間時間にガツガツと暗記しました。暗記のノウハウはネットにいろいろとありますので、個人に合った方法を見つけるといいでしょう。僕の場合は整理・グルーピング・ビジュアル化・暗記・暗記・暗記、です。暗記するユニットについて整理し、翌日、三日後、1週間後、と間隔をあけて再確認していました。この辺もネットで検索すれば出てきますよ。

使用した学習素材

 僕が使用した学習素材をご紹介します。これから学習する方は書店で実際にページをめくり、雰囲気が自分に合うものかどうかを確認してくださいね。

 大きく分けると、学習要領(テキスト)、過去問、副教材の3点です。

 『ユーキャンの登録販売者 速習テキスト&重要過去問題集 第2版
 「31日で合格」って書いてあるけど、これを31日で消化するためには一日数時間の学習が必要なのでうのみにしないように。日数はさておき、学習範囲の分け方はとてもいいです。

 『うかる! 登録販売者 過去問題集 2020年度版』
 こまかいユニットごとに過去問をまとめているテキスト。教科書で勉強する範囲ごとにこの練習問題を解けば、ちゃんと学習できたかどうかの確認になります。試験当日になって実感しましたが、試験問題には少なからず過去と同じ問題が出題されます。網羅的に過去問を解いておくことは、スコアアップに必ず役立ちます。

 Youtube 石川達也先生の動画 (石川達也 - YouTube
 テキストでは無味乾燥になりがちな内容を、講師の抑揚のある解説や図解によってより深く学ぶことができました。

学問に王道なし(血反吐)

 最後に過去問の活用について。

 僕は時間の制限で十分にできませんでしたが、「過去問数年分を何周もやる」は有効だと思います。ただ注意点があって、それは「過去問だけやれば大丈夫」ではないという点です。試験本番には確かに過去問に類似するものがそれなりに出題されるのですが、新しく出題されるものもあります(当たり前です)。その時に過去問演習に頼っている場合・・・網羅的な学習をしていない・・・回答できません。つらいけれど、やはりテキストをもとにした全方位的な学習が不可欠です。鷹の爪団直伝!医薬品登録販売者試験対策 完全攻略のような抜粋版もありますが、試験後に書店で立ち読みしましたが、もしかするとこれをマスターすれば合格点に到達することもできるのかもしれないけれど、ギャンブルすぎるという印象です。

 まさに学問、王道なし。

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