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ポストインターネット時代の「いい人」戦略

今回も某ボツ原稿です

昔の記録を掘っていると、はてなダイアリーに初めて記事を投稿したのは、ちょうど10年前の今頃、2010年の3月でした。

Twitterの使い方が分かってきたのもちょうどこのころかもしれません。

当時は、東日本大震災でブレイクするよりも前、Twitterは一部の感度が高い人達のもので、今では「Twitterを10年以上やっているのはヤバい奴しかいない」と言われているくらいです。

私にとって2020年は、インターネットで日常を広く発信しだしてからちょうど10年。

その間、バズったりバズらなかったり、チャンスが広がったり広がらなかったりと、いろいろなことがありました。

そんな私が10年インターネットに触れてきて、今はインターネットとどう付き合っていくとよさそうと考えているか。

そのエッセンスを紹介したいなと思います。

過去のインターネットでは、ブログやサイト、Twitterなど、大きくバズったものは、インターネットをよくウォッチしている人なら、共通認識として知られていたように思います。

今よりもバズるコンテンツが少なく、メディアも多くなく、情報ソースとして見ているものが少ないことが理由でしょう。

インターネットの世界とはいえ、ゴールデンタイムのテレビ番組を「ねぇねぇ、あれ見た?」と言っている感覚に近いかもしれません。

バズるとインターネットを使いこなしている人に目を留めてもらいやすい。

私自身も、自作のWebページやブログがバズった経験があり、それで初対面の方が私のことをすでに知っていたり、早期から打ち解けたりといったよいことがありました。

それがゆえに、炎上してしまったときのリスクも大きい。

せっかくインターネット上での発信が注目を浴びていたのに、とあることがきっかけで炎上し、その後の活動を見なくなってしまった方もいました。

一方、昨今のインターネットは、発信が気軽にでき、その発信力も増幅されやすい傾向にあるなと感じます。

noteやYouTube、Voicyなどさまざまなクリエイター向けサービスが誕生、発展し、作品を発信しやすくなりました。

そして、ちょっとしたことでTwitterの投稿が何万リツイートされるようになりました。

過去に比べ、さまざまなサービスのおかげでコンテンツの発信が容易になり、インターネットを使うユーザーも多いので、その発信が増幅されやすくなった気がします。

しかし、日々あまりにたくさんのコンテンツがバズっている。

それを報じるメディアの数も多様。

Google検索では、もう得たい情報を得ることも、届けたい層に届けることも難しい。

そんなふうになってきたように思います。

私自身は、昔はたまにバズってたブログが、全然バズらなくなりました。

それもそのはず。読み手にとっても、読みたいコンテンツとシェアしたいコンテンツがあまりにも多すぎる。

可処分時間をプロ級のコンテンツメーカーと奪い合っている状態。

「アルファブロガーみたいにバズる記事を書けたらいいな」なんて思っていた10年前の自分は、すっかり影を潜めてしまいました。

しかし私は、コンテンツを発信することをやめたわけではない。

むしろ、これまでよりも多くのコンテンツが発信できているのです。

今年に入り、noteを連続投稿するチャレンジを続け、120日以上経過しているし、この天狼院ライティング・ゼミの課題も毎回投稿できています。

さらに、stand.fmという新しい音声配信アプリにも挑戦してみました。

「発信する」ことの心理的ハードルを低くして、とにかく発信を習慣化することを意識しています。

やってみて思うのは、自分の発信は「ぜんぜん見てもらえない」ということ。

今年書いたnoteの投稿で一番読まれたのでも、1000PVもないくらい。

stand.fmのエピソードは、一晩経って再生数は29。

自分が自分の責任でやる発信は、バズるためでも、誰かのためでもない。

自分自身のためであること。

言語化することで自分を成長させる、いつのまにかそんな目的へと変化していました。

そんな気楽なスタンスでいると、うっかり変なことを書いたり口走ってしまわないかが気になります。

例えば、言葉の選び方が、ダイバーシティに配慮しない表現、偏見を含んだ表現になっていないかなど。

ちょっとやそっとやったくらいで、個人の発信がそんなにバズらない世の中。

そのくらいでは炎上したりしないでしょう。

しかし、見たり聞いたりしてくださっている方に違和感を与えたり、何より自分自身が振り返って「こんな言葉を使ってしまっていたんだ」と自己嫌悪に陥ったりするんじゃないか。

そうならないために、私はどうか「いい人」でいようと思うのです。

私自身は、多様な世界や価値観、考え方、人生の楽しみ方を知ったうえで、「いい人」であることを選択する。

個人がちょっと発信したくらいではバズりにくくなった「ポストインターネット時代」。

「いい人」で居続け、コンテンツを発信し続けることで、届いた先の人や自分自身をにっこりさせる。

そんな行動選択の積み重ねが人生を豊かにする、そう信じています。


お読みいただきありがとうございました! よかったらブログものぞいてみてください😊 https://kondoyuko.hatenablog.com/