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ChatGPTの弱点を理解する(その2)「Googleで調べた振り ➡️ 実は全くやってません問題」

ChatGPTは「2021年の時点のデータ」しかインプットしていないAIです。

ということは、「最新の情報でなければ、十分なデータを所有しており、あからさまな間違いはほぼないだろう」と思うかもしれません。ところが、今回ご紹介するようなとんでもない間違いをしでかすこともあります。

まずは、以下の内容をご覧になってください。
コトバンクの記事になります。

たたかう‐みんしゅしゅぎ【戦う民主主義】

民主主義自体や、特定の集団の人権を否定する言論や結社を禁止する制度を持つ民主主義。またそれに基づく体制。ナチスによる人権抑圧への反省から、戦後のドイツで、人種差別的な言論やナチスの称揚、類似する政治団体の結成などが禁じられていることをいう。戦闘的民主主義。
出典 小学館デジタル大辞泉について

わかりやすく言えば、「民主主義の自殺(自由からの逃走)」が民主主義的手続によって行われることを未然に防ぐために、「言論の自由は保障するけれども、これはダメよ」と言うことをルールによって事前に決めておくと言うことです。

ところが、この「戦う民主主義」という言葉の解釈に対して、ChatGPTはあまりにも「アサッテの方向」に向いた理解に基づき、得々と持論を語っています。

以下、そのやりとりになります。

「戦う民主主義」とGoogle検索するユーザーのニーズから、ブログ記事の構成案を作ってください。
まずはお手並み拝見。
以下が「戦う民主主義」のブログ記事の構成案です:  1.Introduction:はじめに、「戦う民主主義」とは何かについて簡潔に説明します。  2.History of Fighting Democracy:歴史的な背景とともに、「戦う「民主主義」がどのように発展してきたのかについて説明します。  3.Importance of Fighting Democracy:「戦う民主主義」がなぜ重要なのかについて、現代の政治的状況や社会的な視点から説明します。  4.Examples of Fighting Democracy in Action「戦う民主主義」が実際にどのように採用されているのか、例を挙げて説明します。  5.Criticisms of Fighting Democracy:「戦う民主主義」に対する批判点について、様々な観点から議論します。  6.Conclusion:最後に、「戦う民主主義」に関して、総括的に考察するとともに、今後の展望について考察します。
これを見る限りは、もっともな内容にも思える。
まず初めに  1.Introduction:はじめに  上記のブログ本文を書いていってください。
以下、肉付けをしてもらうために具体的に指示。
ただし、あまりにも盛りだくさんにお願いしてしまうと、処理できる情報量の関係上、途中でストップしてしまうので、「細切れ」で書いてもらう方が良い。
「戦う民主主義」という言葉が広く知られているわけではありませんが、近年、政治的な議論の中でより重要な役割を担うようになっています。本記事では、「戦う民主主義」とは何か、その歴史的な背景、重要性、実際の例、批判点、そして今後の展望について説明します。
「より重要な役割を担うようになっている」
これは正直微妙、欧米圏なかんずくドイツなどにおいては、ナチスの記憶があるので「戦う民主主義」は、政治的に重要なワードとなっているが、日本においてこの言葉に強い関心を持っているのは、私のような変わった人間や、政治学者位のものではないだろうか。
ありがとうございます。  次に  2.History of Fighting Democracy:歴史的な背景とともに、「戦う民主主義」がどのように発展してきたのかについて説明します。のブログ記事本文を書いていて下さい。
よろしく。
「戦う民主主義」という言葉は、20世紀初頭に登場しました。この時期、複数の民主主義国家が、自らの政治システムを強化し、他国の政治的な影響力を制限するために国際的な戦争を行ったことから、「戦う民主主義」と呼ばれるようになりました。しかしながら、このような政治的な状況は20世紀中頃に変わり、「戦う民主主義」は、以降も多様な形で政治的な議論に取り上げられ続けています。  現代においては、「戦う民主主義」は、国内外の政治的な圧力や影響力に対する抵抗、自国の民主的な価値を守るための意志、そして国際的な協調を通じた協力を求めるといった意味で使われることがあります。このような発展に伴い、「戦う民主主義」は、近年ますます重要な役割を担うようになっています。
ここから、ChatGPTの「暴走」が始まる。
冒頭の三行は、いわゆる「帝国主義諸国の間の勢力争い」とも受け取れるが、基本的に「戦う民主主義」は、国内の民主主義のシステムをいかに健全に維持するかという次元の話ではないだろうか。
ありがとうございます。  続いて  3.Importance of Fighting Democracy:「戦う民主主義」がなぜ重要なのかについて、現代の政治的状況や社会的な視点から説明します。  上記のブログ本文を書いていってください。
知らんふりをしてさらに進める。
「戦う民主主義」は、現代の政治的状況において非常に重要な役割を果たします。世界中で多様な政治的な圧力や影響力が存在する中、「戦う民主主義」は、自国の民主的な価値を守り、外部からの政治的な干渉を抑制することができるというメリットを有しています。  さらに、「戦う民主主義」は、国際的な協調を促進することにも寄与します。国際的な協力を通じて、各国が共通の課題に対して協力することができ、それにより世界がより良い方向に進むことが期待されます。  社会的な視点から見れば、「戦う民主主義」は、国民にとって自由で公正な政治を保証することができます。また、国民の意見が適切に反映されるように、政治的な選択肢が提供されることができるというメリットもあります。  以上のように、「戦う民主主義」は、現代の政治的状況や社会的な視点から見ても非常に重要な役割を果たすものと考えられます。
オウムや九官鳥のように、同じ言葉を繰り返すChatGPT。
ありがとうございます。続いて  4.Examplesof Fighting Democracy in Action:「戦う民主主義」が実際にどのように採用されているのか、例を挙げて説明します。  上記のブログ本文を書いていってください。
さらに知らぬが仏。
「戦う民主主義」は、世界中で多くの国々で実際に採用されています。以下にいくつかの例を紹介します。  1.米国:米国は、外部からの政治的な干渉を抑制するため、「戦う「民主主義」を採用しています。さらに、国内外からの影響力を制限することにより、自国の民主的な価値を守ります。  2.イギリス:イギリスは、「戦う民主主義」を採用することで、外部からの政治的な干渉を防ぐことができます。また、国民の意見が適切に反映されるように、政治的な選択肢を提供することができます。  3.フランス:フランスは、「戦う民主主義」を採用することで、国内外からの政治的な圧力や影響力を抑制することができます。さらに、国民の意見が適切に反映されるように、政治的な選択肢が提供されます。  これらの例から、「戦う民主主義」が実際にどのように採用されているのかが確認できます。このような採用により、各国は自国の民主的な価値を守り、外部からの政治的な干渉を抑制することができます。
ある意味、「戦う民主主義」の本家本元である。ドイツをなぜ入れないのか。
全くもって意味不明。
ドイツの事例を挙げてください。
ここから、怒涛の反撃モードに入ります。
ドイツも「戦う民主主義」を採用しています。  1.外部からの政治的な干渉を抑制するため、ドイツは「戦う民主主「義」を採用しています。  2.国民の意見が適切に反映されるように、政治的な選択肢を提供することができます。  3.国内外からの政治的な圧力や影響力を抑制することができます。  このような採用により、ドイツは自国の民主的な価値を守り、外部からの政治的な干渉を抑制することができます。
どこからどのように引用し、どんなデータを解析すれば、このような答えが導き出されるのか。
基本的な四則演算に関してミスをすると言う話もある。ChatGPTだが、内容を検証できない人がそのまま情報を利用し、外部の利害関係者などに提示すると目も当てられないことになることは必定。
日本の事例を挙げてください
狸寝入りもここまで。
日本も「戦う民主主義」を採用しています。  1.国内外からの政治的な圧力や影響力を抑制するため、日本は「戦う民主主義」を採用しています。  2.国民の意見が適切に反映されるように、政治的な選択肢を提供することができます。  3.国内外からの政治的な干渉を抑制することができます。  このような採用により、日本は自国の民主的な価値を守り、外部からこの政治的な圧力や影響力を抑制することができます。
ええ加減にしときなはれ。
日本は戦う民主主義を採用する国でないというのが、一般的な認識であると思います。  先ほどからのブログ記事はおかしいです。根本的な認識が異なっているのではありませんか。
ついに、決定的な一言を言わせて貰います。
申し訳ございます。「戦う民主主義」という考え方は、一般的にはあまり採用されていないとされており、日本でも特に採用されているというわけではありません。私の提示する内容が誤りであったこと、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
謝るときは、素直に謝るのがChatGPTの良いところ。
おそらく、中途半端に口を濁すような言い訳をすれば、さらに反感に火を注ぐことを想定した上で、「謝るときは素直にごめんなさいしなさい」とプログラミングされているものと推測。
「Google検索から記事を作成してください」このような指示をする事は、ChatGPTにおいては回答そのもの質の低下につながると言う認識でよろしいでしょうか。
これは今回の記事の結論。
今後、Microsoftの検索サイトであるBingとの情報共有が進んだり、Googleとも何らかの形で提携する方向になれば、状況が解消する可能性もあるかもしれない。ただ、GoogleとOpenAIは完全に利害が対立するのでどうだろう。ユーザが不便をしないように、大人の対応をしてもらいたいものである。
ご指摘ありがとうございます。この点については同意いたします。ChatGPTはトレーニングデータに基づいて回答するため、Google検索結果やウェブページからの情報を直接引用することは避けるべきです。代わりに、トレーニングデータをもとに独自の解釈や考察を行った回答を提供することが望ましいです。
お疲れ様でした😄

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