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進行するICT革命の唯一無二のペースメーカー

私が起業したのは今から22年前のことです。当時はインターネットもなかった時代。
建設現場に憧れて入社したゼネコンでは電算室に配属され、ICTの黎明期において社会人のキャリアをスタートさせることになりました。そこから約30年間、ICTに関わり続けてきました。この30年間は、その中心で関わり続けてきた私の目から見ても、想定を超えるさまざまな変化が起こり続けています。インターネットの登場はいわずもがな、Eコマースの普及、スマートフォンの登場、ビジネスの現場におけるクラウド化の進展など、30年前には想像すらできなかったことです。これは経営の現場にも大きな変化をもたらしています。経営者の立場として考えれば、この変化への対応は大きな課題ともいえます。

一方で、日本という国を取り巻く環境も大きな変化に見舞われています。少子高齢化はすでに誰もが知る国家の大きな課題として認識していることでしょう。特に地方部の人口減少はその存在すらも脅かす重大事として掲げられています。工業化の進展で経済成長を遂げてきた日本は、その限界を迎え、着実に内部構造の変革が始まっています。
そのひとつが、インバウンドビジネスの隆盛です。30年前は富裕化した日本人の海外旅行が海外で数多く報道されましたが、今では外国人観光客の誘致に躍起です。2000万人を超えた外国人観光客は2020年には4000万人まで増加させようというから、国家の基幹産業が観光にとってかわるのではないかという勢いです。これはビジネスにおいても同様です。日本という国だけの市場では縮小が目に見えています。だからこそ、海外、特にアジア方面への企業進出が本格化していくわけです。わずか30年でここまで大きな変化に見舞われています。

18世紀後半から19世紀前半に起こったイギリスの産業革命は社会と経済の構造を大きく変えました。
この産業革命の期間はおよそ60年ほどかけて進行しています。すると、現在進行中のICT革命はまだ20年も経過していないことに気づきます。かつての産業革命ほどの時間軸で進むとは限りませんが、確実に言えることは、当時の革命をはるかに凌ぐ社会・経済の変化が進行しています。私たちの社会、経済はICTにより劇的に変化を遂げようとしているのです。

このような変化の過渡期にある混沌とした時代だからこそ、弊社は長年培ってきたICT活用の実装ノウハウ、事業創造ノウハウを最大限生かして、地方活性化や農業、海外展開、そしてシニアビジネスの場に活力を注入していきたいと考えています。企業支援の現場においても今以上にICTを経営資源として有効活用するソリューションを提供していく予定です。
そのためにも、ICT分野における研究開発により注力し、皆さまにとってICT活用の唯一無二のペースメーカー、そして羅針盤たる存在を確立していきたいと思っています。

劇的な変化という点で最後に加えてご報告させていただきます。先日、将来の農業ビジネスの調査と人材育成の視点で東アフリカのウガンダ共和国を訪問しました。ブログではすでに発信させていただきましたが、率直な感想は「商売の原点はアフリカにあり!」です。
日本にとってみれば、アジアビジネスもまだまだようやく途についたばかりです。しかし、世界の視点でいえば、すでにアフリカビジネスも本格的に動き出しています。この世界の変化の流れに気づくことができただけでも幸いです。弊社としてもアフリカビジネスの情報発信を開始する予定です。進出の可否だけでなく、同じ地球上に存在する後進国であり、新興国です。その国ともすでにインターネットで繋がり、さまざまコミュニケーションが発生しています。今後、どんな変革が生まれるのか楽しみでなりません。

(本記事は、2016/05/23 BRAIN NAVI14号に掲載したものです。)
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