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保育園での職員配置【事務員・調理員編】

先日、保護者に向けて保育園での職員配置について、お伝えする機会がありました。

保育については、詳しい方はよくご存じの様子です。

0歳児が3対1
1・2歳児が6対1
3歳児が20対1
4・5歳児が30対1

豆知識的に加えると、一人の保育士が0歳児を3人までしか見れない、という意味ではなく、0歳児が3人集まって、初めて一人の保育士が保証される。
1・2歳児で言えば、6人集まって、初めて一人の保育士が確保できる。
では、1・2歳児が9人だったら?
正解は、「1.5人の保育士が確保される」です。
「0.5人って??」という問いには、「他の年齢での小数点以下を合計して、整数になったら保育士が一人確保できる」そんなロジックです。

3歳児の20対1については、保育士が確保できる施設では、15対1にも対応している。

そこまで把握されていると、「ほぉ、マニアックですね」の世界です。

ただ、それでも調理員等の配置は、ご存じでない場合が多いです。

例えば、100名定員の保育施設は、調理事務等、つまり、調理員、事務員兼任で、配置されるのは2名です。
衝撃的な少なさと思いませんか?

それで、毎日、100名の園児プラス保育士等、職員の給食を作るわけです。加えて、経理や書類業務、業者との打ち合わせ、施設整備保守等の業務も、事務員として割り当てられます。

無理ですよね?

その中で、「アレルギー対応は大丈夫ですか?」という質問です。

自分が管理者だとしたら、どのようなマネージメントができますか?
限界はありますよね。

単なる除去食なら、まだ対応ができるかもしれません。
ただ、アレルギー対応も非常にレベル、というか、対応範囲が非常に幅広くなります。

「誤って口にして、最悪の場合、かゆくなる場合があります」というレベルから「アナフィラキシーを起こします」というレベルまで、幅が広いです。

食べ物については、「生食でなければ大丈夫」というレベルから、「成分に記載がなくとも、それを製造するラインで、一度でもアレルギー物質が使われていると反応してしまう」というレベルまで。非常に難しいのです。

また、給食というのは集団生活で、単一メニューであるから対応できるのですが、アレルギー対応というと、一人一人の個別メニューになる場合があります。100人のアレルギーで、それぞれバラバラのメニューになったら、当然、2名の調理員では全く対応できません。

アレルギーに対する職員配置の加算も非常に薄いのです。

こうした保育園の運営側について、状況を伝えられていない私たちの責任も大きいのだと感じました。

今後、なるべく機会を見て、保育園運営、保育園経営について、保護者も一緒になって考えてもらえるような情報、材料を提供し続けたいと思っています。

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